2025.10.08

現地メディアが称賛「ユウキは純粋なポイントガード」…ブルズのプレシーズン初戦で河村勇輝が見せた存在感

第3Q途中から出場した河村勇輝 [写真]=Getty Images
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 10月8日(現地時間7日)、シカゴ・ブルズのプレシーズン初戦、クリーブランド・キャバリアーズ戦に出場した河村勇輝が、現地メディアの間で高く評価されている。日本から新たな挑戦を続けるポイントガードが、短い出場時間ながら印象的なプレーを披露し、ファンの注目を集めた。

 試合後、地元スポーツ番組『CHGO Bulls』はポストゲーム配信の中で河村のプレーを詳しく取り上げた。出演者のひとりは「ユウキがコートで何をしていたか見たか? 彼は正統派のバスケットをしていた」とコメント。続けて「アシストの数々に熱狂した」と語り、会場の熱気を伝えた。

 河村は第3クォーター途中から出場し、巧みなボールハンドリングと鋭い視野で味方を生かすプレーを連発した。番組では「あのパス、ディップしてからのアシストでダンクにつなげた場面は最高だった」と称賛。さらに「パスはキレキレだった。最初にコートに立ってすぐ3ポイントを放ったのも良かった。決まっていたら会場は沸騰していただろう」と振り返り、積極的な姿勢を評価した。

 守備面についても言及があり、出演者は「彼は小さいけど相手をイライラさせる。そして賢い」と分析。「1対1で相手を前線からガードし、ボールを手放させたシーンを見たか? あやうくバックコートバイオレーションになりかけた。ユウキが相手にベッタリ張り付いて守っていたからだ」と話し、粘り強いディフェンスを高く評価した。

 また、ファストブレイクを止める場面で見せた判断にも言及。「相手の速攻を止めるために、瞬時にファウルで流れを断ち切った。あれこそがポイントガードの手腕だ」と、河村の判断力とバスケットIQの高さを称えた。

 番組では「プレシーズンで“グーン・オブ・ザ・ナイト”(=番組内でその日の最もハードに戦った選手を称えるコーナー)を出すことはないが、もしあの3ポイントが決まっていたら例外として選んでいた」と笑いながら語る場面もあり、短時間で強い印象を残したことがうかがえる。最後には「純粋なポイントガードとしての資質が発揮されていた」「もっとユウキのプレーを見たい」と結んだ。

 この日の河村は約14分の出場で3得点3リバウンド5アシストを記録。試合はブルズが118−117で勝利し、プレシーズン開幕戦を白星で飾った。現地メディアの反応が示すように、河村のプレーは数字以上のインパクトを残した。

 ブルズでの挑戦が始まった河村は、プレシーズンを通じてロスター入りを目指す立場にある。短い出場時間の中でも、視野の広さと判断力を武器にチームへ貢献する姿勢を見せており、今後の試合でさらなる成長が期待される。

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