2026.02.14
ロサンゼルス・レイカーズが、プロスポーツ史上最高額となる125億ドル(約1兆9900億円)で売却された。わずか1年でのオーナー交代劇。新オーナーはウォルト・ディズニー・カンパニー元CEOのボブ・アイガーと、兄の義父にドナルド・トランプ米大統領がいる投資家ジョシュア・クシュナー。大物たちによる予想外の買収劇に、NBAは騒然となった。
レブロン・ジェームズや八村塁らが球団を去り、ロスターも完全に刷新されたレイカーズは今、まさに新たなスタートを切ろうとしている。このチーム状況を受けて、名物コメンテーターのスティーブン・A・スミスは「ロブ・ペリンカがレイカーズでバスケットボール運営部門を指揮することはないと思う」とし、ゼネラルマネージャー(GM)解雇を予想した。
これは明確なソースのあるスクープではなく、あくまでもスミスの見立てに過ぎない。一方で、オーナー交代によるフロントの刷新は決して珍しいことではない。近年ではダラス・マーベリックスのニコ・ハリソンや、シャーロット・ホーネッツのミッチ・カプチャックなどが一定の移行期間を経て、GMの座から退いている。ルカ・ドンチッチを中心とした体制の転換とあわせて、レイカーズがフロントの近代化を図るのであれば、スミスが予想するような人事は十分にありえるだろう。
だが、ペリンカについては反対材料も少なくない。レイカーズは現オーナーのマーク・ウォルターに経営権が移った後も、ペリンカを信頼。また、アイガーとクシュナーは引き続きジーニー・バスをガバナーに残す意向で、従来の合意を尊重すると説明している。

[写真]=Getty Images
事実、アイガーとマイヤーズには直接的な接点がある。マイヤーズはウォリアーズのGMを退任後、『ESPN』に移籍。『ESPN』はアイガーがCEOを務めていたディズニー傘下のメディアであり、マイヤーズは『ESPN』を退社して、ハリス・ブリッツァー・スポーツ&エンターテインメント(HBSE)のプレジデントに就任する際にも、アイガーを名指しし、感謝の意を述べていた。
両者の関係性は明らかだ。しかし、現在のマイヤーズを引き抜くのは、レイカーズというビッグブランドでさえ一筋縄ではいかないだろう。HBSEは世界トップクラスのスポーツ帝国であり、シクサーズの他にもNHLのニュージャージー・デビルズ、NFLのワシントン・コマンダーズ、鎌田大地と冨安健洋が所属するプレミアリーグのクリスタル・パレスなど、複数の巨大なスポーツ資産を保有。マイヤーズはそれらを横断するフルタイムの経営幹部であり、もし再びアイガーがマイヤーズとの仕事を望むのであれば、レイカーズは現職に匹敵する魅力的なオファーを提示する必要がある。

[写真]=Getty Images
『ESPN』のデイブ・マクメナミン記者によると、アイガーはかつてロサンゼルス・クリッパーズのシーズンチケットを保有しており、その際に当時同球団に在籍していたポールと親交を深めたという。実際に『ESPN』と繋がるリーグ周辺の複数情報筋も、ポールがレイカーズフロントオフィスで何かしらの役割を担う可能性を示唆している。
両者の関係は年々深まっている。2023年には、アイガーが自宅でポールの回顧録『Sixty-One』の出版記念イベントを主催。そして今年3月、アイガーがディズニーを退社する際にポールがオフィスを訪問し、52年間の勤務を直接労ったという。
もう一つの後押しは、ポールがレイカーズを指揮するJJ・レディックとクリッパーズ時代のチームメートだったことだろう。レディックはポールが現役を引退する際、電話で「一緒にチャンピオンになりたかった」と伝えている。両者はセカンドキャリアで合流を果たし、現役時代に叶えられなかった悲願をともに達成するビジョンを思い描くかもしれない。
選手キャリアでは馴染みのない球団だったが、人物関係を考察すれば、ポールのレイカーズ入りは根も葉もない推測とは言い難い。
オーナー交代のビッグニュースに付随するフロント人事の大胆予想。チームの未来を左右する潜在的な検討事項として、中期的に追いかけるトピックとなりそうだ。
文=Meiji
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