2026.09.28
「彼の日々の練習に取り組む姿勢がすばらしい。今朝もすでにトレーニングに励んでいたが、ここに来て以来、彼は毎日、そのような姿勢を続けている」。
インディアナ・ペイサーズの一員として7月のサマーリーグに参加したものの、5試合で1本の3ポイントシュート成功(1/13)に終わった河村は、全日程を終えて「自分の中では、もちろんこのサマーリーグに向けてしっかり準備はしてきたし、やりきってここまで来たとは思いますけど、それでも何かが足りなかった」と涙をのんだ。
それだけに、クリッパーズとエグジビット10契約を結び、NBAに戻るチャンスを得て、「サマーリーグのあと、毎日練習を積んできた。日本代表活動もあったけれど、練習後にエキストラ・ワークアウトを行い、日々成長しようと努めてきた」。スキルワークアウトだけでなく、「フルコートでピックアップをし、またポイントガードとしてボールを運んでプレーしないといけない。常に体力をつけなければならないので、コンディショニングは常に意識してやってきた」と、ウエイトトレーニングやランニングも日々繰り返してきたことを明かした。
だからこそ、「自信があります。自分がどんな選手であるかをすべての人に証明したい」と力を込めた。
レッデンは、河村とのエグジビット10契約を決めた理由について、「勇輝の試合のペースやテンポを上げる能力についてはチーム内で頻繁に話題に上がっており、タイ・ルーヘッドコーチ(HC)もそれをチームに浸透させようとしている。彼は94フィート(コートの端から端まで)全体で相手にプレッシャーをかけることができるし、ピック&ロールのプレーにも長けている。(日本)代表チームやNBAでの2Way契約、そしてエグジビット10契約としてのここ(アメリカ)でのプレーを見れば、その実力は明らかだ。さらに彼は試合の流れを変える力を持っている。それは主にGリーグのレベルで見られるが、NBAでの短い出場時間でも同様のインパクトを残している。こうした能力に加え、コーチの指導を素直に受け入れる姿勢があり、チームメートからも好かれている」と語り、河村を評価していた。
河村自身、トレーニングキャンプ中にアピールしていきたいことについて、「しっかり3ポイントを決める。ディフェンスでマイナスにならず、プラスになれるような働きができれば、契約やプレータイムというのは徐々に近づいてくると思う。フルコートでピックアップして、ディフェンスの部分でよさを出して、オフェンスではパスだったり、ゲームメイクみたいなところは、自信を持ってやれている」と、3ポイントシュートとディフェンスを挙げており、本人の言葉通り、それらのアピールが次のステップにつながる鍵となりそうだ。

“大先輩”八村が河村をサポート [写真]=Getty Images
3年計画の3年目。河村は「この2年間で培ってきたもの、経験というものをすべて出し切りたい。もちろん、今はエグジビット10契約で、すぐに本契約というのは簡単ではないけれど、まずは2Way契約をしっかり勝ち取って、プレータイムを得て、そこから本契約を取るというところが道筋だと思うので、これから行われるハワイでのトレーニングキャンプがすごく大事になってくる」と語った。
その勝負の年の挑戦を八村と同じチームで行うことになり、河村は「ここ(ロサンゼルス)に来てから、すごく助けてもらっている。彼は僕の大先輩。この夏は日本代表でもプレーしたので多くの時間をともに過ごしたし、彼のサポートに心から感謝している」と八村の存在に感謝。八村のほうは、「彼には『自分のプレーをすればいい。代表チームやこれまでのチームでやってきたことを見せればいいんだ』といつも言っている」と、河村のプレッシャーを取り除いてくれている。
「1年目はNBAのコートに立つということだけで、満足はしていないですけど自分の中でもうれしさというものがあった。でも2年目になってローテーションでプレーさせてもらえる機会が数試合あったなかで、(NBAのコートに)立つだけではいけない、自分の目標である本契約を取るためには、まだまだ道のりは長いと感じている」と話した河村。
しかし、「この2年間しっかりとやってきた積み重ねで、この3年目に必ず大きな花が咲くと思う。それを信じて常にエキストラでワークアウトをしたり、チームに必要とされていることを自分で探しながら、また考えながらプレーして、目標に向かって突き進んでいけたらいいなと思う」と、着実な前進への意欲を示した。
夏の悔しさを糧に厳しい練習を重ね、自信を取り戻して再び挑む舞台へと帰ってきた。
「ディフェンスでアドバンテージを取ることと、3ポイントをしっかり決めきることができれば…。まあ、それが一番難しいことではあると思うんですけど、そこをクリアできれば世界最高のNBAで契約を取れると思っているので、頑張っていきたい」。
地に足をつけ、一歩一歩。河村にとって3年目の挑戦の扉が開いた。
文=山脇明子
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