2025.07.24

古巣復帰のリラードをウェイドが語る「彼のレガシーは優勝よりもずっと大きなものになる」

ブレイザーズへ復帰したリラード[写真]=Getty Images
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■「どの選手にとっても、王座獲得だけがレガシーじゃない」

 7月22日(現地時間21日、日付は以下同)。ポートランド・トレイルブレイザーズは、3シーズンぶりの帰還となったデイミアン・リラードの入団会見を開いた。

 昨シーズンのプレーオフ期間で左足のアキレス腱を断裂し、修復手術を受けた男は、今月7日にミルウォーキー・バックスからウェイブ(保有権放棄)され、制限なしFA(フリーエージェント)となっていた。

 今月15日に35歳を迎えたリラードは、ボストン・セルティックスなど来シーズン以降に優勝するチャンスがあるチームと契約を結ぶ選択肢もあったのだが、最終的にNBA入りから11シーズン在籍した古巣ブレイザーズへの復帰を決断。

「年齢を重ねるにつれて賢くなっている。最終的には自分にとって何がベストかなんだ。できるだけ時間をかけて、自分が正しい状態にあるかを確かめていく。それが俺のやっていくことさ」と会見で語っていたことから、今シーズンはリハビリに専念し、コートに立ってプレーするのは来シーズン以降になることが予想されている。

入団会見に臨んだリラード(中央)[写真]=Getty Images

 そんなリラードに対し、“マイアミ・ヒートの象徴”として知られるドウェイン・ウェイドは、23日に公開された自身の番組『The Timeout』でこう話していた。

NBAにおけるデイム(リラードの愛称)のレガシーは、チャンピオンシップよりもずっと大きなものになるだろう。どの選手にとっても、チャンピオンシップを勝ち獲ることだけがこのリーグで残すレガシーじゃない。僕らはそれを止めないといけない。もし歴代最高の選手の1人で、歴代トップ75の選手になることを望んでいてもね。GOAT(史上最高の選手)たちの仲間入りもそうだし、チャンピオンシップを複数回獲得することも、このゲームにおける一部だ。けど、僕からすれば、デイムはチャンピオンシップを味わえなくても、とんでもない選手であることに変わりはないと思える選手の1人なのさ」

 ブレイザーズ時代の2019年にプレーオフでカンファレンス・ファイナル進出を果たしたとはいえ、リラードはここまでNBAファイナル進出もなく、バックスでプレーした直近2シーズンはいずれもファーストラウンド敗退に終わっていた。

 シェイドン・シャープデニ・アブディヤジェレミー・グラントトゥマニ・カマラ、ドノバン・クリンガンらを擁するブレイザーズは、年明け以降に25勝25敗の勝率5割、その期間にディフェンシブ・レーティングでリーグ6位の111.3を残したとはいえ、シーズン全体ではウェスタン・カンファレンス12位の36勝46敗(勝率43.9パーセント)に終わり、4シーズン連続でプレーオフから遠ざかっているのが現状。

 今夏ベテランガードのドリュー・ホリデーを加えたブレイザーズが、今シーズンに飛躍を遂げてプレーオフ出場を飾る可能性こそ残されているものの、強豪ぞろいのウェストで上位に入ることは困難で、プレーオフを勝ち上がることは高いハードルとなる。

 そうした中で、リラードが復帰したブレイザーズはどんな道を歩んでいくのか。もし優勝まで届かずにキャリアを終えることになったとしても、ウェイドが話したように、リラードはリーグ有数のスコアリングガードで、クラッチタイムにめっぽう強い男として記憶されるのではないだろうか。

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