2025.05.01

元日本代表の柏木真介が現役引退「これ以上ない幸せなバスケ人生だった」43歳でキャリアに終止符

三遠で現役ラストシーズンを過ごした柏木真介[写真]=B.LEAGUE
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 5月1日、シーホース三河から三遠ネオフェニックスに期限付き移籍していた元日本代表の柏木真介が、2024-25シーズン限りで現役引退することを発表した。

 北海道出身で現在43歳の柏木は、183センチ83キロのポイントガード兼シューティングガード。東海大学付属第四高校(現東海大学付属札幌高校)、中央大学を経て、2004-05シーズンに日立サンロッカーズ(現サンロッカーズ渋谷)でトップリーグデビューを果たすと、2006年からアイシンシーホース(シーホース三河)に移籍。三河在籍時には5度の天皇杯優勝とリーグ優勝に貢献するなど、チームの中心選手として活躍した。

 Bリーグ開幕後は名古屋ダイヤモンドドルフィンズ新潟アルビレックスBBでもプレーし、今シーズンは三河から同じ愛知県をホームとする三遠へ期限付き移籍。ここまでリーグ戦57試合のうち14試合出場、1試合平均6分36秒のプレータイムで1.4得点の成績だった。

 奇しくも、柏木が現在所属する三遠と三河は、ともに「りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2024-25」への出場を決めており、レギュラーシーズン最終節の結果次第では、CSクォーターファイナルで直接対戦する可能性もある。

 今週末に開催される三遠の最終節は、敵地の川崎市とどろきアリーナで行われる川崎ブレイブサンダース戦。引退におけるセレモニーの開催については、後日三河から改めて発表される。

柏木真介のコメント全文

[写真]=B.LEAGUE


「このたび、2024-25シーズンをもってプロバスケットボール選手としてのキャリアを終える決断をいたしました。

これまでどんな時も温かく応援してくださり、支えてくださったファンの皆さま。パートナーの皆さま。地域の皆さま。そして、私に関わってくださったすべての方々に心から感謝申し上げます。また、どんな時も変わらず応援し、支えてくれた両親、家族には言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。

思えば、9歳でバスケットボールを始めたあの日から、こんな未来が待っているなんて誰が想像できたでしょうか。プロの舞台に立ち、日本代表の一員としてプレーさせていただき、多くのタイトルを手にすることができ、たくさんの歓喜を味わうことができた日々は子どもの頃の私にとって、夢のまた夢でした。

そして、気づけば21年間という長い時間、私はプロバスケットボール選手として大好きなバスケットボールとともに過ごさせていただくことができました。今、胸の中にあるのは『これ以上ない幸せなバスケ人生だった』という、ただ一つの想いです。嬉しいことばかりじゃなかったです。むしろ、悔しさや苦しさのほうが多かったかもしれません。それでも、多くの素晴らしい仲間たち、スタッフ、そして皆さまとの出会いがあったからこそ、私は前を向いて走り続けることができました。

そんなキャリアを振り返る中で、私にとって大きな影響を与えてくれたのがシーホース三河(旧アイシン)です。長年にわたりプレーさせていただいたこのチームでの経験が、私という人間を、選手を、そして心を育ててくれました。このチームがあったからこそ、今の私があります。ここで出会ったすべての方に。心から、ありがとう。

そしてもう一つ。キャリア終盤、43歳という年齢にもかかわらず、迎え入れてくださった三遠ネオフェニックスの皆さま。大野ヘッドコーチ、スタッフ、チームメイト、ファン・ブースターの皆さま。ほんの1シーズンでしたが、心に刻まれるほど濃密な時間を一緒に過ごさせていただきました。新たな挑戦の場を与えてくださったこと、心から感謝しています。

最後に。私は、悔いのない選手人生を歩むことができました。どんな時もバスケットに対して嘘をつかず、妥協せず、最後の最後まで、真正面から向き合ってこれたことを誇りに思います。こんなにも長く“バスケットボール”という愛すべき存在と共にいられたこと。それは私の人生そのものであり、かけがえのない宝物です。バスケットボールが私を育ててくれました。支えてくれました。そして、成長させてくれました。そんなバスケットボールに出会えたことに感謝します。そして、このすべての時間を支えてくださったすべての皆さまへ。本当に、ありがとうございました。

柏木真介

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