【B1第14節見どころ】堅守速攻が光る広島と好調な三河が激突…“元琉球”の古巣対戦も

前節は堅守速攻が光った広島。中村拓人は5スティールを記録した［写真］＝B.LEAGUE

小沼克年

フリーライター

　広島ドラゴンフライズは第13節の勝利で連敗を「4」でストップ。勝率を5割に戻して迎える年内最後のホームゲームは、シーホース三河との2連戦だ。

　前節行われた大阪エヴェッサとの水曜ゲームは第2クォーターで25－9と波に乗り、24点差の快勝を収めた。相手を56得点に抑え込んだディフェンスでは中村拓人が5本、ケリー・ブラックシアー・ジュニアが4本のスティールを記録。ファストブレイクポイントは大阪の「2」に対し22得点を数えた。さらには、特別指定選手として加入した武内理貴が最終クォーターにB1デビュー。ファーストシュートで持ち味の3ポイントを見事に沈め勝利に華を添えた。

　前節の三河は、三遠ネオフェニックスとの“愛知ダービー”を制した。この試合ではダバンテ・ガードナーが1人で35得点をたたき出す大暴れ。第4クォーターには石井講祐が貴重な3ポイントとスティールから得点を奪って白星を手繰り寄せた。中地区首位の三遠に土をつけた三河は、この勝利で同2位の川崎ブレイブサンダースと勝率で並んだ。

　前節同様、ディフェンス力で上回りたい広島はインサイド陣の働きがポイント。重量級のガードナーに加え、マルチに活躍できるザック・オーガストを封じるには、河田チリジの奮起も必要だ。三河のキーマンには西田優大を指名したい。直近2試合で3ポイントが9分の0と当たりが来ないエースが、復調のきっかけをつかめるか。寺嶋良vs久保田義章の両司令塔によるマッチアップも見ものだ。

実戦復帰を果たした北海道のドワイト・ラモス［写真］＝B.LEAGUE

　前節黒星のレバンガ北海道は、ホームで京都ハンナリーズを迎えての2連戦。第13節のアルバルク東京戦では54得点に抑えられただけでなく、リバウンドが合計29本に留まった。立て直しを図る今節、まずはトーマス・ウェルシュ、デモン・ブルックスらがゴール下の争いを制することができるかが問われる。約1カ月ぶりに復帰したドワイト・ラモスには、攻守両面においてチームを活性化させる働きに期待したい。

　茨城ロボッツは今節からホーム4連戦。ここで長い連敗から抜け出し、ファンへ白星をいくつ届けられるか。前節の仙台89ERSとの一戦では、自軍の9本に対し31本ものオフェンスリバウンドを献上。今節対戦する秋田ノーザンハピネッツはリバウンドが強みでもあるため、チーム全員が体を張り続けなければならない。秋田の堅守を攻略するには、平尾充庸のゲームメイクに加え、中村功平、松本礼太の3ポイントもカギを握る。

　連勝が「5」で止まった群馬クレインサンダーズは、今年最後のオープンハウスアリーナ太田で琉球ゴールデンキングスと激突。まずは古巣を迎え撃つ並里成、コー・フリッピンの両ガードの活躍に期待が高まる。前節の秋田戦では第4クォーターで2－27とされ、28点差の大敗を喫した。中2日でリバウンドやターンオーバーといったプレー面の修正もさることながら、いかに気持ちを切り替えられるかも重要になるだろう。