2022.07.24

インターハイ男子注目選手(6)下山瑛司(中部大第一)「連覇のカギを握るスピードスター」

下山のパスからアップテンポのパスケが引き出される [写真]=山田智子
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■男子注目選手(6)下山瑛司(中部大第一)

 高速ドリブルで相手ディフェンスを抜き去ったかと思えば、前を走る味方に矢のようなパスでボールを送る。中部大学第一(愛知県)のポイントガード・下山瑛司(3年)が一度ボールを持てば、チームのオフェンスはグッとスピードが増す。

 昨年のインターハイではケガから復帰間もない状況で臨みながら、司令塔としてチームが得意とする速い展開のバスケットを演出。全試合をタフに戦い抜き、インターハイ優勝を経験した。

 最上級生となった今年も、スピードに乗ったプレーは健在。6月に行われた「第69回東海高等学校総合体育大会」(以下東海大会)では、安定したゲームメイクでオフェンスを組み立てていた。また、それだけでなく、昨年以上にフロアでは声を出す姿も。

「(コートの)中で声を出さないといけないポジションなので、自分が率先して声を出すこと。コーチの次ぐらいの気持ちでチームを引っ張っていきたいと思います」と下山。

 また、東海大会を経て、「愛知県大会より東海大会の方がみんなでしっかりとディフェンスからブレイクで点が取れていました。課題として残ったのは、コーチが言ったこと、些細なことでもチームみんなで反応していかないといけないということです」と手応えと課題も語った。

 今年のチームは全員が走れることが強み。その中軸を担う下山はチーム浮沈のカギを握る存在だ。また、今大会はインターハイの連覇が懸かる大会でもある。

 だが、「連覇と言われるけど、(5月の能代カップなどで)開志国際高校(新潟県)にも負けているので、挑戦するという気持ちで頑張りたいです」と下山は決意を新たにする。夏は追われる立場ではあるものの、中部大第一の司令塔におごりはないようだ。

「挑戦するという気持ちで頑張りたい」と下山は決意 [写真]=山田智子


文=田島早苗
写真=山田智子

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