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四国での開催は24年ぶりとなる今年の「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。香川を舞台に、女子は51チームが参加予定だ。ここでは組み合わせをもとに4ブロックに分けて、その戦いを展望する。
第1シードで左上のブロックに属する前回覇者は、昨年から主力を担っている横山智那美、森美麗(いずれも3年)や女子日本代表候補の福王伶奈(2年)らを中心に戦力は充実。東海大会では激しいディフェンスも披露し、攻防において隙のない戦いを見せている。
その桜花学園の対抗馬となるのが、京都精華学園高校(京都府)。昨年はインターハイの準決勝、ウインターカップでは決勝でいずれも桜花学園の前に屈したものの、接戦を演じている。堀内桜花、八木悠香、ディマロ ジェシカ(いずれも2年生)、イソジェ ウチェ(3年)ら、当時からの主力も健在。188センチのイソジェとディマロの高さを武器としながらも、走力もあるチームだ。
この京都精華学園も左上ブロックにおり、互いに順当に勝ち上がれば3回戦で対戦となる。どちらにとってもここが大きな山場となるだろう。
また、同ブロックには、北信越大会を制した鵬学園高校(石川県)、四国チャンピオンの聖カタリナ学園高校(愛媛県)の戦いにも注目だ。
U18女子日本代表候補でもある森岡ほのか(3年)を擁する札幌山の手は、170センチ代のオールラウンダーがそろう。森岡以外のキャリア不足は否めないものの、主力に下級生も多く、潜在能力の高いチームだ。
千葉経済大附は、173センチの伊藤紗友希(3年)と177センチの角陽菜多(2年)がインサイドで得点やリバウンドを稼ぐ。絶対的な高さこそないものの内外ともにバランスの取れた布陣で挑む。
柴田学園は、昨年のインターハイで初のベスト8入りを達成。そのときのメンバーである3年生のインサイド陣佐々木杏花(178センチ)と秋谷詩(175センチ)らが残り、今年もディフェンス、リバウンドともに強さを見せる。来るインターハイでは一戦必で昨年以上の成績を目指す。
このブロックは、九州大会を制した東海大学付属福岡高校(福岡県)にも注目。198センチのファール アミナタ(3年生)を軸に九州大会では初優勝を達成。その勢いをインターハイへとつなげたい。
他にも前回大会ベスト8の開志国際高校(新潟県)や地元香川県優勝の高松南の戦いにも期待がかかる。
大阪薫英は、都野七海、熊谷のどか(いずれも3年)のガードコンビが攻防においてチームをけん引。全員が走力もあり、機動力は抜群のチームだ。逆転勝ちを収めた近畿大会のように、接戦にも競り勝つ勝負強さも備えており、今年は昨年達成できなかった夏の全国制覇を狙う。
大阪薫英は、ともに勝ち上がれば岐阜女子高校(岐阜県)との対戦が3回戦で予想される。岐阜女子は東海大会では準優勝となったが、伝統のディフェンスに磨きをかけてインターハイに乗り込んでくるだろう。大型ポイントガードの榎本麻那(2年/176センチ)ら主力に2年生が多いが、夏までの成長度合いによっては、一気に優勝候補へと駆け上がる可能性はある。
また、「FIBA U17女子バスケットボール ワールドカップ ハンガリー2022」に出場したポイントガードの三次真歩(3年)にパワーフォワードの大上粋奈(2年)を擁する広島皆実高校(広島県)も実力派のチーム。中国大会でも優勝を飾っており、上位進出を虎視眈々と狙っている。
桜花学園を中心に優勝争いが行われるであろう今大会。桜花学園の連覇か? それともそれを阻止するチームが現れるのか⁉️ どのチームも、チームカラーを前面に出した戦いで勝機を見出したいところだ。
文=田島早苗