2018.06.23
6月15日・17日に韓国代表と行われた「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2018」ではニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)と八村塁(ゴンザガ大学)、そしてシェーファー アヴィ幸樹(ジョージア工科大学)の3名が代表デビューを果たした。
大田区総合体育館での第1戦では、ファジーカスと八村がスターターに起用され、ファジーカスが28得点13リバウンド、八村が17得点7リバウンドと期待を上回る活躍を見せた。「この試合はWindow3(対オーストラリア、チャイニーズ・タイペイ)に向けた準備ととらえている。韓国は強敵だけに相手にとって不足はない」と、試合後、記者会見に臨んだフリオ・ラマスヘッドコーチは満足気な表情を浮かべて報道陣の前に現れた。
さらに「試合開始から5分間は韓国にリードを奪われたが、それ以降は自分たちが試合をコントロールできた。ディフェンスが機能し、リバウンドかファストブレイクを得点につなげることもできた。それゆえ相手はファウルで止めるしかなく、ペイントエリアに入ってプレーができたので、フリースローも獲得できた」と勝因を語った。
また、ファジーカスと八村のパフォーマンスに関しての評価は高かった。「彼らが合流してくれてうれしい。Window1、2にもいてくれたら違う結果になっていたかもしれないが、過去はもう振り返らない。彼らのポテンシャルと可能性をベースにシステムを変化させる予定だ。ただそれは彼らを生かすため。いい選手がいれば、これまで構築してきたものを抜本的に変更する必要はない」と、強力な新戦力をどのようにチームに生かしていくかも語っていた。
ファジーカスと八村の加入がチーム力をアップさせたことは間違いないが、攻防のコンビネーションに関してはまだまだ未完成な部分が多い。もちろん、韓国との2試合ですべてを見せたとも思えないが、「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2018」で得た収穫と課題を6月29日のオーストラリア戦までにチームの血や肉に変えていく必要はある。それだけにラマスHCの手腕に期待がかかる。
文=入江美紀雄
写真=山口剛生
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