2023.09.10
9月2日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の17-32位決定ラウンド最終戦が沖縄アリーナで行われ、日本代表(FIBAランキング36位)は80-71でカーボベルデ代表(同64位)に勝利した。
ベンチスタートだった原修太は7分30秒の出場で、0得点1リバウンド0アシスト。今大会無得点の原はこの試合でも得点をするには至らなかったが、チームは第4クォーターの無得点が続く苦しい時間を耐え抜き、オリンピックの出場権を獲得した。
試合後の取材に応じた原は、「僕は病気を持っていますし、高校まではエリートで来ていませんが、そんな僕でもこういう舞台で試合に出られるということを証明できた」と自身の病気や背景に触れた。原は難病に指定されている潰瘍性大腸炎を患っており、2カ月に1回、病院で点滴を受けている。原はアスリートを目指す子どもや病に冒された子を持つ親にとって、希望を与えられる存在になりたいと以前から公言していた。今回のワールドカップ出場ではそのような人を勇気づけられたのではないだろうか。
また、選手選考を兼ねて合宿や強化試合、そして本大会を振り返って、「本当にずっと張りつめていて、毎週毎週どの時点で落ちたりするかもわからず、みんな同じ気持ちだったと思うんですけど、ほんとに濃い3カ月でした」とこれまでの苦悩を明かした。
同様に、「雄太とかジョシュなど全員が健康な状態で入れたのは本選だけで、いつものチームと違う役割でプレーした。他の選手に打たせる難しさなど、自分の中でチームにどう貢献していいのかという部分を悩んだ」と普段との役割の違いからくる困難や課題を語った。
そうした課題を抱えながらも、「1年後のチケットを手にしたので、オフェンスでもっと貢献できるような選手になっていかなければならない」とさらなる成長でそれらをクリアしていく意気込みを表した原。1年後のパリオリンピック出場を目指し、原が千葉ジェッツでどんなプレーを見せてくれるのか、多くのファンが期待していることだろう。
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