2025.07.16

オーストラリア戦後、日本代表指揮官が選手に謝罪…渡嘉敷、田中は反省の中に手応え見出す

オーストラリア戦に臨んだ(左から)髙田、田中、渡嘉敷、馬瓜、今野 [写真]=fiba.basketball
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 FIBA女子アジアカップ2025予選グループフェーズ最終戦となったオーストラリア戦。女子日本代表は強敵を相手に67−79で敗れ、今大会初黒星を喫した。この試合後の選手やヘッドコーチのコメントが、日本バスケットボール協会の公式サイトに掲載されている。

 2勝同士で迎えたこの一戦は、グループ首位通過を懸けた重要な一戦だった。第2クォーター中盤に逆転すると、前半を51−42とリードして折り返した。しかし、第3クォーターに追いつかれると、終盤にミスが重なり得点を伸ばせず、流れを取り戻すことができなかった。これにより日本はグループBを2位で通過し、7月18日の準々決勝ではグループAの3位チームと対戦することが決まった。

 開幕戦で代表デビューを果たした田中こころは、オーストラリア戦でも10点5アシストと気を吐いたが、試合後には冷静に自らのプレーを省みた。「ほとんどが自滅で、あのような試合展開になってしまいました。ディフェンスでは練習してきたことが出せず、オフェンスも全然プッシュできていなかったです」と振り返りつつ、「これまでは消極的なプレーをし、それがまわりにも影響を与えてしまっていたと分かっていました。今日の試合でその課題をクリアできて良かったです」と手応えも口にした。

 渡嘉敷来夢は代表復帰後に対戦を熱望していた強豪オーストラリアとの一戦に挑み、「もう少し体を当てに行ってもファウルは鳴らなかったかもしれません」とフィジカルな部分での気づきを語る一方、「ミスマッチでドライブされてしまったので、そこはもう少し守り方があったと思います」と課題を認めた。それでも、「今日のバスケが日本が求めているスタイルです。もっと早い段階から出せていれば、今日の結果も変わっていたかもしれません。でも、これまで内容が良くなかったところを打開でき、今後の決勝トーナメントに向けてプラスにつなげていきます」と、敗戦の中にある前向きな要素を強調した。

 試合後、選手たちに謝罪したというのがゲインズヘッドコーチ。「しっかり修正して全力を尽くして戦ってくれた選手たちを誇りに思います。今日の結果は私自身が判断を誤り、選手たちの期待に応えられなかった。すべてコーチの責任です。同じ過ちは二度としません」と、自責の念とともに巻き返しを誓った。

 日本はグループフェーズ2位通過により、すでに上位6位以上が確定。来年3月に行われるFIBA女子ワールドカップ世界予選への出場権を獲得した。とはいえ、代表の目標はあくまでも「アジア王座の奪還」だ。

 悔しさと手応えを胸に刻み、次に進む準備は整った。課題を直視しながらも、積み上げた経験は確実に力となっている。試されるのはここから——。18日に行われる準決勝進出決定戦に向けて、真価が問われる戦いが始まる。

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