2025.05.28

「まだ諦められない」…渡嘉敷来夢、約3年ぶりの女子日本代表候補入りで見せる覚悟

代表への強い想いを話す渡嘉敷[写真]=田島早苗
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 5月22日、FIBA女子アジアカップ2025に向けて第1次強化合宿中の女子日本代表(FIBAランキング9位)のメディアデーが行われ、渡嘉敷来夢(アイシンウィングス)が取材に応じた。

 2022年の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」以来、日本代表から遠ざかっていた渡嘉敷。約3年ぶりに代表候補入りを果たしたその胸中には、再び日の丸を背負って闘う強い意志が宿っている。

「率直にスタートラインに立てたことはうれしいです。でも、(候補の)25人に選ばれたことがゴールではないので満足せずにやっていきたいと思います。世界を見据えているというよりも、まずは残りたいその一心です」

 国内外での実績豊富な渡嘉敷だが、パリオリンピックでは選考から外れ、悔しさを味わった。しかし、ファンや身近な人たちの声が、再び代表の舞台を目指す原動力となったという。

「リオオリンピックを経験して、東京はケガで出場できず、パリでは選考から外れるという悔しい思いがあったとき、ファンの方たちや身近な人たちから『もう一度日本代表としてやってほしい』という声がたくさん届きました。それに対して、自分ももちろんもう一度代表のコートに立ちたいという思いがあるので、まだ諦められない。年齢は上ですけど、3年後、4年後と言われても諦められない理由というか、頑張れる秘訣です。パリオリンピックが少し不完全燃焼だったからこそ、これだけの強い気持ちで代表に臨めていると思います」

 コーリー・ゲインズHCとの関係も良好で、若手時代にコーチングを受けたり、WNBA挑戦時代に試合を見に来たりとつながりがある。

「自分のことを分かってくれてる部分はあると思う。求められたらその期待には応えたいと強く思っています。特に飾らず、いつもの自分を見せたいなと。多分、波長は合うと思うので(笑)」

 代表でのプレースタイルについては、「高さの部分で日本にないものを補える」と自負する一方、自ら「少しみんなより劣っている」と語る3ポイントの精度向上にも取り組んでいる。「空いたら思い切って打とうという気持ち。シューティングは常にしているので、あと自信を持って打つだけだなと思います」。

 若手選手とのコミュニケーションも大切にし、自身の経験を伝えていきたいと語る。「バスケット人生の中で14年いたチームを移籍したり、アメリカでプレーしたり、そういうことは話せると思う。若い子から得るものもたくさんあるので、積極的にコミュニケーションを取っていきたいです」。

 最後に、「残れるように頑張るので、みなさんまた来てください。どんどんしゃべらせてください」と報道陣に向けて笑顔で語った渡嘉敷。新生女子日本代表でどのような活躍を見せるか、多くのファンが注目しているだろう。

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