1時間前

MVPはNEXTドンチッチ…NBAスカウト注目のadidas EuroCamp 2026、ウェンバンヤマ弟も参戦

スロベニア代表にも選出されているステファン・ヨクシモビッチ[写真]=fiba.basketball

 アメリカではNBAファイナルの真っ只中だが、イタリア・トレヴィーゾで開催された「adidas EuroCamp 2026」では、未来のNBA候補生たちがスカウト陣にアピールしている。

adidas EuroCamp 2026」は、今年で第19回を迎えた。この国際的なプレドラフトキャンプは、NBAやユーロリーグのコーチ、スカウト、さらにはエージェントたちまでもが視線を注ぐ重要なスカウティングイベント。過去にはジェイレン・ブラウン(ボストン・セルティックス)やルディ・ゴベア(ミネソタ・ティンバーウルブス)を筆頭に、バム・アデバヨ(マイアミ・ヒート)、エバン・フォーニエ(オリンピアコス)など、トップ選手たちが多数参加してきた。アディダスによれば、2025年大会にはNBA全30チーム、80人のNBAフロント関係者やスカウト、50人のNBAエージェント、46の欧州チームなどが集結しており、米国外で行われるプレドラフトイベントとして高い存在感を放っている。

 国際化が進む現代バスケットボールにおいて、adidas EuroCampの意義は大きい。NBA球団関係者にとって、欧州クラブの下部組織やNBL、Bリーグ、さらにはアジア、南米、アフリカでプレーする若手選手たちの情報を横並びで比較する機会は決して多くない。だが、このキャンプでは、国際的な才能を一カ所に集め、アメリカを含む同世代のプロスペクトを同条件で見極めることができる。そうした意味でも、ユーロキャンプは単なる見本市ではなく、グローバル時代のスカウティングの縮図と言えるだろう。

 以下では、そんな重要な国際見本市のハイライトをサマライズする。

■全NBA球団が注目する未来の1位指名候補

 ジョアキム・ブームジェ・ブームジェ(FCバルセロナB)は、開催前の段階で全球団の視察リストのトップに名前が記載されている選手だろう。身長213センチの5つ星センターは、アメリカ生まれながらスペインのバルセロナでプレー。欧州プロの登竜門とされる今年のユーロリーグ・ネクストジェネレーション・トーナメントでは、チームを優勝に導き、大会MVPに選出され、米屈指の名門デューク大学への進学が決定している。

 ブームジェは、現代バスケで高い価値を持つフロントコートの多機能性を存分に兼ね備えている。初日の実戦では上の年代で構成されるチーム相手に16得点、9リバウンド、3アシストを記録。また、アディダスが主催するアメリカのエリート・ユースバスケットボールプログラム「3SSB」のセレクトチームと対戦した2日目の試合でも17得点、7リバウンド、2アシストをマークし、最終日はさらにコンディションを上げ、20得点、4リバウンドの好スタッツを残した。

 しなやかなポストムーブ、3日間平均38.5パーセントのアウトサイド成功率、フロントコートまでボールを運ぶ機動力、ゴール下での正確なショットタッチなど、選手としての特徴は一級品。『247Sports』によれば、複数のNBAスカウトがNBAドラフト2028の全体1位指名候補であるとし、「参加者の中では他と圧倒的な差をつけてのトッププロスペクト」と高く評価した。

■若干16歳のコンボガードが評価急騰、ウェンバンヤマ弟も印象的

[写真]=Getty Images


 本大会で評価をグッと上げたのは、「3SSB」でプレーしたジョサイア・ローズ(フェイスファミリーアカデミー・オーククリフ)だ。約1ヶ月前に16歳になったばかりのコンボガードは、本大会で全面的にチームのボールコントロールを任された。そのプレーは年齢を疑うほどの成熟さで、アンセルフィッシュにゲームを俯瞰。年上の選手に混じる中で初日からチームハイの15得点を叩き出すと、ブームジェとの対戦となった2日目の試合でも19得点、5リバウンド、4アシストを記録。最終日もそのプレーには安定感があり、14得点、7リバウンド、4アシストでスケジュールを終え、キャンプのライジングスター賞を受賞した。『247Sports』もリムへ到達する能力、ディフェンス、フィジカルを生かしたプレーなど、攻守両面での貢献を評価しており、次の更新では現在44位の学年ランキングを大幅に更新すると予想している。

 ネームバリューで言えば、ビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)の弟、オスカー・ウェンバンヤマ(SIG・ストラスブール)も負けてはいない。だが、兄ほどの世代的才能として見られているわけではないことを強調しておかなければならない。身長200センチの細身なフォワードであるオスカーは、傑出したボディコントロールや効率、スムーズなシュートメカニクスに定評があるが、現状は長期育成型のプロスペクトという見立て。3日間平均9.3得点、4.3リバウンドのスタッツにおいて、豪快なダンクや巧みなユーロステップなどハイライトも生み出している。育成世代に精通するジョナサン・ジボニー記者も直近1年での成長には目を見張ったが、『247Sports』は19歳の同選手が米大学ではなく、ヨーロッパでキャリアを築く未来を予想している。

■MVPはスロベニア産大型プレーメーカー

[写真]=fiba.basketball


 大会の最優秀選手には、Team Next Genでプレーしたステファン・ヨクシモビッチ(サスキ・バスコニア)が選出された。

 身長202センチの大型プレーメーカーは、ルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)と同じスロベニア出身で、球団でも77番を背負う。サイズのあるコンボガードで、欧州では世代を代表する1人であり、ピック&ロール、トランジション、スイッチ環境など、昨今のポジションレスなラインナップで高い価値を発揮する。

 本キャンプでは、3試合平均16.0得点、5.3リバウンド、2.7アシスト、フィールドゴール成功率53.1パーセントを記録。スリーポイントこそ低調に終わったが、最終戦では21得点、6リバウンド、3アシスト、フィールドゴール成功率77.7パーセントと存在感抜群で、MVP受賞も納得の出来だったと言える。

 順調に成長すれば、2027年のドラフトでNBA入りも。ヨーロッパ出身のスター候補として、名前を覚えて損はないはずだ。

文=Meiji

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