2025.10.07
レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は、NBA歴代最長となる23シーズン目に突入しようとしている。驚くべきことは、40歳という年齢にしてなお、そのコンディションと支配力に衰えが見られないことだ。
それでも、レブロンの物語にも終わりが近付いており、本人もその時が来ることを覚悟している。4度のNBAチャンピオンは中国でのツアー期間中、「Complex」の番組『360 With Speedy』の収録に参加。そこで司会のスピーディ・モーマンから最近ゴルフを始めたことや、節目のキャリア23シーズン目に23足目のシグネチャーを出したことが何かをほのめかしているのかと問われると、包み隠すことなく、現在の心境を明かした。
「別に何もほのめかしてないよ。なぜなら、もうピークを過ぎたってことは分かっているからね。まさか、これからあと23年もプレーすることは絶対にないし、あと10年プレーすることもない。だから間違いなく、終わりに向けて準備はしている。でも、まだそこまでには至っていない」
レブロンはNBAの平均を上回るどころか、依然として名実ともにオールスターの水準を維持している。GOATとして比較されるマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)や、カリーム・アブドゥル=ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)でさえ、キャリア終盤はパフォーマンスが下降しているものの、レブロンはセーブをしなければ平均ダブルダブルを記録しかねない成績を残している。
今年6月、代理人のリッチ・ポールは『ESPN』に対して、レブロンがチャンピオンシップ争いを望んでいることを明かしており、レイカーズの未来を見据えてチーム作りに理解を示しながらも、同時に優勝の現実的なチャンスを重要視していることを強調。一方で、今夏に契約延長ではなくプレーヤーオプションを行使したことは、レイカーズとの蜜月関係ならびに現役生活との別れを示唆するのではないかと騒がれていた。

いまだリーグトップ戦線で活躍するレブロン[写真]=Getty Images
「ここまで辿り着けたことは本当に幸運だよ。さっきも言ったように、23年目にして、また新しいシグネチャーシューズを履いて、ゴルフを楽しめるようになった。ただし、みんな聞いてくれ。新しいものを手に入れたからといって、引退するわけではないぞ。『Tシャツのサイズが大きそうだな。引退か』、『ゴルフを始めたな、引退か』とか言うけど、やりたいだけで、ちょっとした趣味に過ぎない。でも、引退は近付いている。確実に近付いている。ただ、まだその時は来ていない」
この夏、レブロンはトレードも噂されたが、レイカーズが他球団と本格的な交渉を行うことは一度もなかった。2025-26シーズンは再びロスターに名を連ね、次の球団の顔となるルカ・ドンチッチとともに、レイカーズで球団史上19度目のチャンピオンシップを勝ち取ることをミッションに掲げている。
レブロンの耳にも引退の足音が聞こえている。そして、脳内にはいくつもの幕引きのシナリオがあるのだろう。輝かしいキャリアはどのようにして有終の美を飾るのか。それを知る者は本人も含め、この世に1人もいないのかもしれない。
文=Meiji
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