2025.05.03

スパーズのグレッグ・ポポヴィッチがHCを勇退「愛と情熱は変わらないが、退くタイミングが来た」

29年にわたりスパーズを指揮した名将がついに勇退[写真]=Getty Images
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 5月3日(現地時間2日)、サンアントニオ・スパーズグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)が指揮官を勇退し、球団社長に就任すると発表された。

 現在76歳のポポヴィッチは、1988年にスパーズのAC(アシスタントコーチ)へ就き、NBAでのコーチングキャリアをスタート。ゴールデンステイト・ウォリアーズでのACも経験したのち、1996年からはスパーズに戻ってHCを任されることに。指揮官就任後は球団にとっての初優勝も含む5度のリーグ制覇を成し遂げ、チームをリーグ屈指の“常勝軍団”にまで育て上げた。

 業界きっての名将として知られたポポヴィッチは29年間にわたってスパーズを指揮し、レギュラーシーズン通算成績は1422勝869敗でフィニッシュ。プレーオフでは284試合を経験し、通算170勝114敗を挙げている。この勝利数は、シカゴ・ブルズで黄金時代を築いたフィル・ジャクソン(229勝/104敗)、現在はマイアミ・ヒートの球団社長を務めるパット・ライリー(171勝/111敗)に次ぐ歴代3位の数字となっている。

 ポポヴィッチHCは声明において、「ゲームへの愛と情熱は今も健在ですが、HCを退くタイミングが来たと判断しました。スパーズのHCとして働くことを受け入れてくれた、素晴らしい選手たち、コーチ、スタッフ、そしてファンに永遠の感謝を。私にとって大きな意味を持つ組織、コミュニティ、街をサポートし続けることができる機会を楽しみにしています」と、長年をともにしたスパーズファミリーに感謝のメッセージをつづった。

 なお、ポポヴィッチHCが球団社長に転身すると同時に、臨時HCを務めていたミッチ・ジョンソンACが正式に指揮官へ昇格している。NBA入りから37年、AC時代も含めると35年にわたってスパーズを指揮した名将は、今後ともチーム、ひいてはリーグ全体において偉大な存在であり続けるだろう。

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