2025.03.09

逆境も前向きにV王手…広島・中村拓人「危機感を持ってプレーできたのはプラス」

EASL決勝へと駒を進めた広島の中村拓人[写真]=EASL
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 3月8日、東アジアスーパーリーグEASL)2024-25シーズン決勝の前日練習がスタジオシティ・イベントセンター(マカオ)で行われ、広島ドラゴンフライズ中村拓人がメディアの取材に応じた。

 7日の準決勝は先発出場し無得点だったが、ビッグマンがファウルトラブルに陥ったなかスモールラインナップの一角としても奮闘。第4クォーターに河田チリジケリー・ブラックシアー・ジュニアが立て続けにファウルアウトした事態について、中村は「まさか2人退場するとは思っていなかった」と率直な思いを吐露しつつ、「(スモールラインナップは)ぶっつけ本番でしたけど、ディフェンスのやることは変わらないですし、そのぶん日本人が危機感を持ってプレーできたのはチームにとってプラスだった」と振り返った。

 EASL初出場で決勝まで勝ち上がってきた広島。選手やコーチ、社長からは「若いチーム」「いい経験になっている」と前向きな言葉が出てくる。Bリーグでは開幕から負傷者が相次ぎ、18勝22敗の西地区5位と苦戦。それでも逆境を乗り越え、タイトル奪取に王手をかけられた要因について、朝山正悟ヘッドコーチは次のように語った。

「(Bリーグでも)全員で戦っていくということを一貫してやってきました。若いチームですので、いろいろな経験を積んで、誰一人そこに目を背けることなく、各試合に全員で向きあっていった。そういった経験がようやく身になってきた部分と、自信がしっかりと結果につながってきたこと、その逆も然り、結果が自信につながってきたこと、そういったことが今こうして誰が試合に出ても、しっかりと体現できる要因かなと思います」

 発展途上の若いチームで司令塔を務める中村も、「コミュニケーションの取り方、喋る量が多くなったと思います。共通認識、そこでの集中力も高いですし、全員が同じレベルで同じページでやれているのがいいのかなと思いますね」とコメント。試合を重ねるごとにステップアップする、昨シーズン終盤の快進撃に重なる雰囲気が漂う。

8日、EASL決勝の前日練習後に取材に応じた広島・中村拓人[写真]=バスケットボールキング


 決勝の相手は、琉球ゴールデンキングスを下した桃園パウイアンパイロッツ。もう1試合の準決勝もチェックしたという中村は「アグレッシブにオフェンスもディフェンスもしていた」と、今シーズン3度目の対戦となる相手の印象を語り、「戦う姿勢は必ず僕らが上回らないといけない」と引き締めつつ、桃園のプレーに歓声が上がるアリーナの雰囲気も「僕にとってはエネルギーになる」と頷いた。

 昨シーズンの千葉ジェッツに続く、Bリーグ勢によるEASL連覇なるか。大会最終日となる9日は、17時10分から琉球vs新北キングスの3位決定戦、20時10分から広島vs桃園の決勝がティップオフ予定。試合の模様は『U-NEXT』で独占配信される。

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