2026.08.01
連日におよぶ熱戦をくぐり抜け、20年ぶりの優勝に王手をかけた。
8月1日、Asueアリーナ大阪で「令和8年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ) バスケットボール競技大会」男子準決勝が行われ、北陸高校(福井県)が中部大学第一高校(愛知県)に79-74で撃破。オーバータイムまでもつれた柳ヶ浦高校(大分県)との3回戦、3点差で勝利した4回戦の土浦日本大学高校(茨城県)に続き、この日も最後まで行方のわからないシーソーゲームを制した。
「うちは特別な選手はいないので、チーム力で戦うしかないです。2月の北信越新人(決勝戦)で開志国際高校(新潟県)に負けたことが本当に悔しくて、そこからもう1回ファンダメンタルの部分から全員で取り組み直しました。去年も悔しい思いをした3年生が、岩門を筆頭にチームをまとめてくれています」
久井茂稔コーチはチームの現状を語る。キャプテンを務める岩門和樹(3年)は、今大会の決勝まで勝ちあがってきた要因をこう話した。

北陸を指揮する久井茂稔コーチ [写真]=吉田孝光
「強豪チーム相手にも接戦で勝ちきることができたことで、自分たちも段々自信がついてきました。今日の試合の終盤でも自信を持ってリングに向かい続けられたことが、この結果につながったと思います」
土浦日大戦のクラッチタイムで貴重なシュートを射抜いた岩門は、準決勝でも試合を決める働きを見せた。
3点リードで迎えた残り26.5秒、右45度の位置からディープスリーを沈めて74-71。同14秒に訪れたフリースローチャンスは2本とも外してしまったが、同5.5秒にはいち早くルーズボールに飛び込んでファウルを誘発。再びフリースローレーンに立った背番号4は、今度はきっちりと得点につなげた。

勝負を決めるシュートを決めてきた岩門をはじめとする3年生がチームをリードする [写真]=吉田孝光
「最初の2本で沈める予定だったんですけど、ちょっと計算外で……。でも、もう1回フリースローのチャンスが来て、チームメートも『絶対入るから』って信じてくれたので気持ちよく打てたかなと思います」
前回のインターハイはベスト4で大会を去った。2年生だった昨年は「やっぱり先輩たちがいたので要所で頼ってしまう部分がありました」と岩門は認める。しかし、最上級生かつキャプテンとなった今は「周りに頼ってばかりじゃ絶対に勝てないと思いますし、やっぱり接戦の場面ではキャプテンである自分が勝負を決めにいかないといけないと思っています」と自覚の変化を明かす。
今年の北陸は決して高さのあるチームではない。それでも、脚力を生かした粘り強いディフェンスでミスを誘い、ボールを奪えば相手を置き去りにするファストブレイク、思いきりの良いアウトサイドシュートで畳みかける。それが北陸のスタイルだ。
“大阪インターハイ”は縁起の良い場所でもある。20年前の2006年に大阪の地で頂点に立っており、多嶋朝飛(現さいたまブロンコス)、篠山竜青(現川崎ブレイブサンダース)といったメンバーを主将としてまとめていたのが、現在アシスタントコーチを務める八木昌幸氏だ。
8月2日の決勝戦で激突するのは、第1シードの福岡大学附属大濠高校(福岡県)。高さ、選手層、経験値――いずれも相手の方が上だといえる。
「アンダーカテゴリーの日本代表選手がたくさんいますし、身長も高くてスキルもある。自分たちよりも格上だと思いますけど、このまま負けるわけにはいかないです。優勝を狙ってここに来ているので、絶対に勝つという気持ちを持って試合に臨みたいと思います」
岩門の目に迷いはなかった。20年ぶりの日本一へ、あの時と同じ場所で大一番に挑む。
文=小沼克年
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