2022.08.25
7月1日、3日に行われる「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選」のWindow3・オーストラリア代表戦とチャイニーズ・タイペイ代表戦。さらに12日に開幕する「FIBAアジアカップ2022」。各大会の予備登録メンバー24名には全く同じメンバーが選ばれた。7月の連戦に向けて、トム・ホーバスHCはどのような選手たちを集めたのか。予備登録メンバーに選ばれた24名のなかで、これまでホーバスジャパン未出場の13選手を紹介する。
文=永塚和志
写真=Bリーグ、Getty Images
※所属チームは6月30日までのもの
貴重なビッグマンだが、ただ身長が高いというだけでなくがっしりとした体躯を持ち、当たりに強い。きれいなフォームからの3ポイントもある。来シーズンは、過去5シーズン在籍した京都を離れ福岡へ移籍。コート上で見せる闘争心やリーダーシップも持ち味で、年齢は30歳台へ入ったもののまだ老け込むには早すぎる。大学で教員免許取得を目指すなど、人間的な成長も著しい。代表の経験も豊富で前回のワールドカップアジア予選メンバーにも選出されているが、捲土重来を狙う。
日本人史上2人目のNBAプレーヤーは2ウェイ契約を経て、3ポイントとディフェンスの向上もあってラプターズとの本契約を勝ち取ったが、昨シーズンはコロナ感染を境に出番を減らし、難しくストレスのかかる1年を送った。尽誠学園高校時代からシニアの日本代表候補にも選ばれ、2019年ワールドカップや昨夏の東京オリンピック2020にも出場。八村塁(ワシントン・ウィザーズ)に次ぐエースとして躍動した。強烈なリーダーシップで、代表チーム参加時には「心臓」として、すべての面でけん引する。
目標のNBA入りを目指し、NBA Gリーグのテキサス・レジェンズやNBLメルボルン・ユナイテッドでプレーしてきた。代表チームでも主力を担い、19年ワールドカップのアメリカ戦で18得点を挙げるなど活躍したが、昨夏の東京オリンピックではチーム合流が遅れた影響か最初の2戦はやや精彩を欠いた。それでも3戦目の対アルゼンチンでは18得点。トランジションの速さと3ポイント、高いディフェンス力はホーバスHCのシステムに合うはずと自身も合流を待ち望む。
Bリーグ3年目の昨シーズン、新天地・琉球で出場時間と先発出場数を増やし、大半のカテゴリーでキャリアハイの数字を挙げた。ホーバスHC体制化では代表候補に選出も、今年2月の沖縄でのWindow2ではFIBAのエントリー要件を満たせずに出場はならず。身体能力が高く攻撃ではドライブ、守備では体の強さを生かしたプレーが得意だが、3ポイントと判断力に課題があり、それらの改善がなければ定着は難しいかもしれない。
Bリーグ2年目の2021-22シーズンは大半の試合で先発出場を果たし、シーズン最後の17試合中11試合で2ケタ得点を挙げるなどの活躍もあって、平均得点やリバウンドなど、多くのカテゴリーで前年を上回った。とりわけ目を引くのが3ポイントの技量の向上で、前年よりわずかに確率は落としたものの試投数を増やした中で30パーセント台後半を維持したことは評価できる。昨年は重点強化選手に選出されたが、ホーバスHC指揮下の代表入りに向けて好材料は増えていると言える。
19年末に千葉の練習生となり、その後に特別指定選手として同チームと契約。周りに実力者が多く、常に勝つことを求められるチームで出番は少ないが、少しずつ力量を高め2021-22シーズンは出場試合数を一気に伸ばした。恵まれた体躯と走力を持ち、東洋大学在学中の19年には早くも日本代表候補に選ばれている。とはいえ、バスケを始めたのが高校生からと遅く、技量の向上はまだまだここから。求められるのはリバウンドを含めたディフェンスか。
2020-21シーズンの出場試合ゼロから、2021-22シーズンは一気に26試合の出場を果たした。ライアン・ロシターやアレックス・カークといった外国籍の主力がシーズン終盤に故障で欠場し、チームにとっては受難の時期となったが、吉井はこの千載一遇の機会を生かし、チャンピオンシップではBリーグで自身最多の17得点を挙げた。ビッグマンだがスモールフォワードとしての技量を磨いてきた。3ポイントの技量を高めており代表では張本天傑のような存在になれる素材だ。
決して技術に秀でているわけではないが、長身と当たりの強さをいかしたスクリーンやリバウンドなど無骨なプレーが売り。U22、U23代表やシニア代表の重点強化選手に選ばれるなど、ポテンシャルが見込まれているのは間違いない。代表に定着するとすれば、タイプとしては古田悟氏や伊藤俊亮氏のような役割か。佐賀時代から彼を知る滋賀のルイス・ギル・トーレスHCも川真田をチームの「将来」と素材の良さを評している。
チームに新たな主力が複数加わったことや周りの故障等もあって意気込みが空回りしたか、クラブの主要選手となった2年目の2021-22シーズンは全体的に平均スタッツを落とした。その中でアシスト数を増やしたのはプロのゲームに慣れてきたことを示す。シュートに長けたシューティングガードはほかにも多いが、身体能力に秀でた選手はいまだ少ないだけに貴重な才能だ。ただこのポジションを担うならば3ポイントの確率を上げねば代表に定着することはできない。
アメリカの大学を途中で離れて宇都宮に加わって3年目となった昨シーズン。層が厚くプレーの決まり事も多いチームで出場時間を伸ばし先発数も大幅に増やして、キャリアイヤーと呼べるシーズンを送った。来シーズンは滋賀でさらに出場時間を伸ばすはずだ。体の大きさと当たりの強さを生かしたアタックとディフェンスが売りだが、パスの向上も見られるように。世界を見据えた時に彼の体の大きさは貴重も、ホーバス体制下では3ポイントの向上が求められる。
高校、大学と名門チームでもまれ、2017-18シーズンにはライジングゼファー福岡で、2020-21には三遠ネオフェニックスで特別指定選手としてプレー。SR渋谷へ移籍した2021-22シーズンはデビュー戦となった1月の試合で3ポイントを3本決めるなど11得点といきなり光を放った。シュートタッチが柔らかいこともあり今後、クラブでも代表でもより多くの出場機会を得るにはスモールフォワードに近い役割の習得とフィジカルなディフェンス力の向上が必須となってくるだろう。
昨シーズン、短大から転校しメジャーカンファレンスの「ビッグ10」所属・ネブラスカ大学でプレー。シーズン中盤には連続で先発出場を果たし、23得点する試合もあったが、終盤には出場時間を減らし苦戦した。それでもラインの後方から、かつクイックに打てる3ポイントシュート力は稀有で、アウトサイドシュートでフロアを広く使いたい代表のホーバスHCも待ち望んできた存在。U18代表や3人制で東京オリンピックに出場するなど世界の舞台は経験済みで胆力もある。
2021-22シーズン途中に大学中退を決心しプロ転向を果たした。壁に当たった前年から、今シーズンはピック&ロールを使いながらリングにアタックして得点やパスをさばくスタイルを確立。平均7.5アシストは規定試合数に届いていればダントツのリーグ1位の数字だった。日本代表はU16、18と経験しているが、A代表入りとパリ五輪出場にかける思いは強い。3ポイントに難はあるもののペネトレーションの強さとディフェンスの良さはホーバスHCが好むはずだ。
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