2025.12.01
ロサンゼルス・カルヴァーシティのAmazonスタジオで行われた「NBA on Prime Global Launch Event & Junket」で、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)へのショートインタビューに成功。同イベントは、今シーズンから世界各国で本格的にスタートする「NBA on Prime」のグローバルローンチを記念して開催されたもので、新たなスタジオセットや配信技術、解説陣の顔ぶれがお披露目された。
今シーズンから始まる「NBA on Prime」の解説陣に加わるレジェンドは、現役時代にフェニックス・サンズで田臥勇太(宇都宮ブレックス)とチームメートだった経験を持つ。インタビューでは、田臥、そして河村勇輝という“小さな司令塔”たちに共通する資質、そしてNBAで小柄なガードが生き残るために必要な力について語ってくれた。
「2人とも小柄でクリエイティブなポイントガード。パスファーストの姿勢を持ち、ディフェンスを引きつけて味方を生かすプレーがうまい。視野が広く、競争心が強い選手だね」とナッシュは微笑む。田臥とは2004年にNBAで共に戦い、河村は現在、NBA挑戦の可能性を模索している。ナッシュにとって両者は“サイズを超えてチームを動かす存在”として映っているようだ。
現代のNBAでは、ルールの変化やディフェンスの多様化により、小柄なガードがプレータイムを得ることが一段と難しくなっている。ナッシュ自身も「自分も6フィート1、2インチ(約185〜188センチ)の“小さな選手”だった」と語り、河村の挑戦の価値を強調した。
「今のNBAでは小さい選手がチャンスを得るのは本当に難しい。ディフェンスのルールが変わって、フィジカルな守りに対応するのが大変なんだ。でも、その中でユウキがNBAの舞台に近づいているということは、彼のオフェンス面での特別な才能を示している。サイズのハンデを知性と判断力で補える選手だと思う」
さらにナッシュは、河村が持つ“味方を生かす能力”こそがチームに新たな価値をもたらすと分析する。「彼のように周囲をよく見て、チームメートをより良くするタイプはどんなチームにも必要。ベンチからでも起点になれる可能性がある」と期待を込めた。

NBA on Primeの解説陣に加わったスティーブ・ナッシュ [写真]=Getty Images
NBA on Primeでは、ナッシュをはじめ往年の名選手たちが解説陣として集結する。ナッシュは新たな挑戦として、放送の中でファンがより深く試合を理解できるよう工夫を凝らす考えだ。「私たちは皆、ゲームを心から愛している。スタジオでは自然に会話が弾むだろうし、テクノロジーも活用する予定だ。LEDコートを使ってプレーを再現したり、映像やデータを使って展開を解説する。ファンにとってより“中に入り込める”放送にしたい」
元MVPとして培った知性と経験が、その言葉の端々ににじむ。河村は現在、「健康上の理由」でブルズとの契約が解除されている。厳しい立場に置かれているが、ナッシュの言葉には確かな期待が込められていた。
文=入江美紀雄
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