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一区切りを迎えた王朝ウォリアーズ…再結成か?解体か?課題山積で迎える”決断の夏”

[写真]=Getty Images

■時代の一区切り

 ゴールデンステイト・ウォリアーズの2025-26シーズンは、プレーイン敗退という結果に終わった。通常であれば前を向き、来シーズンに向けて雪辱を誓うところだが、「王朝に最後の栄華を」と背水の陣で挑んだ今シーズンに限っては、シーズン終了の重みが違う。

 それは、フェニックス・サンズとの最終戦終盤に、ステフィン・カリードレイモンド・グリーンスティーブ・カーヘッドコーチの3人が肩を組んだ、あの場面に凝縮されていた。

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 カーHCは今シーズン限りでウォリアーズとの契約が満了する。仮に来シーズン以降も続投することになったとしても、一時代を築いた教え子たちに向けて伝えた「この先どうなるかは分からないけど、君たちのことを死ぬほど愛している」というメッセージは、あの日がひとつの区切りであることを感じさせた。

 シーズン終了後、カリーは「ウォリアーズにとって忙しい夏になるだろう」と語った。言葉どおり、オーナーのジョー・ラコブとマイク・ダンリービーゼネラルマネージャーが向き合うべき課題は山積みだ。この夏が球団にとって、大きな分岐点になることは間違いない。

■王朝は再結成か、解散か

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 抱き合った3人の将来はいずれも不透明だ。しかし、ウォリアーズにとって彼らとの契約状況は、そのまま直近数年の未来予想図と重なる。

 カリーの現行契約は、2026-27シーズン終了まで残っている。今夏に延長へ動くのか、それとも満了後のFAを見据えるのか。仮に延長となった場合でも、それが単年なのか複数年なのか、あるいはマックス級を求めるのか、チーム編成に配慮した形になるのかで意味合いは大きく変わる。引退はまだ先にあるとしながらも、年齢と膝の状態を踏まえれば、キャリアの終わりが遠くないことをカリー自身が最も理解しているはずだ。

 クレイ・トンプソンが去った今、グリーンの去就も決して盤石ではない。来シーズン終了後のプレーヤーオプションを保有しており、本人は残留を望んでいるものの、今シーズン中にはトレードの噂も浮上した。球団が“カリー以後”を見据え、新たなスター獲得に動くのであれば、グリーンの契約が議論のテーブルに乗る可能性は否定できない。

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 一方で、現地メディア『The Athletic』は、カーHCとのパートナーシップ継続を有力視している。カーHCは依然として指導への情熱を保っており、引き続きカリーとともにこの文化を守りたい意向だという。フロントとの方向性が大きく食い違わない限り、新契約に近づく可能性は高そうだ。

■現戦力との契約の行方

 契約と向き合うのは、王朝メンバーだけではない。アル・ホーフォード、ディアンソニー・メルトンはプレーヤーオプションを抱え、クリスタプス・ポルジンギスとゲイリー・ペイトン2世は契約満了を迎える。ブランディン・ポジェムスキーはルーキー契約の最終年に入り、ジミー・バトラーも来シーズンが現行契約のラストイヤーだ。誰を残し、誰と別れるのか。その判断ひとつひとつが、来シーズン以降のプランを決めていく。

 難しいのが、バトラーの扱いだろう。1月に右膝前十字靭帯断裂の大ケガを負った闘将は、そのままシーズン全休となり、復帰時期も不透明なままだ。36歳という年齢を考えても、この負傷はキャリアを左右するかもしれないものであり、加えて高額年俸がサラリーキャップに与える影響も大きい。それでも、6度のオールスターがもたらす勝負強さとプレーオフでの実績は、簡単に手放せるものではない。再びカリーとバトラーを並べるのかどうか。この判断は、グリーンやカーHCの去就に匹敵するほど慎重なものになるはずだ。

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 新加入のポルジンギスは、ウォリアーズが長年求めてきたストレッチビッグマン像に近い存在だった。長距離砲とリムプロテクションは依然として健在だが、同時に再契約が安価で済むとは考えにくい。シーズン終了後、ポルジンギスはウォリアーズに不満はないとしつつも、去就について明言は避けた。フロントも再契約には前向きと見られるが、健康状態への不安と契約規模が大きな判断材料になるだろう。

■次なる大黒柱の獲得は?

 考えられるもうひとつのシナリオは、カリーのキャリアを全うさせながら、同時に次の時代への橋渡しを進めることだ。

 ウォリアーズはトレード市場で、ヤニス・アデトクンボに強い関心を示していたと報じられている。最終的に移籍は実現しなかったが、複数報道によれば、ウォリアーズは潤沢なオファーを用意していたという。アデトクンボ側にも退団観測があっただけに、水面下での動きは決して小さくなかった。

 また、『ESPN』のラモーナ・シェルバーン記者は、ウォリアーズがロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードにも関心を寄せていると伝えている。報道によれば、今冬の時点でも問い合わせを行っており、オフシーズン中に再び会話が持ち上がる可能性は十分にある。

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 ウォリアーズに待っているのは、決断に次ぐ決断である。静観は許されない。王朝の余熱をもう一度燃やすのか、それとも次代への布石を打つのか。この夏は、フロントの手腕そのものが問われることになりそうだ。

文=Meiji

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