2024.07.29
7月27日から8月10日にかけて開催される「パリ2024オリンピック競技大会」。4年に一度の世界一決定戦を前に、バスケットボールキングでは今大会注目の男子ナショナルチームをピックアップした。今回紹介するのは、FIBAランキング1位(7月26日時点)でグループCに所属するアメリカ代表だ。
文=秋山裕之
今大会はスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)の下、歴代最高級の超豪華ロスターを形成。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ステフィン・カリー(ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)の3選手はリーグ史に名を残すほどのスーパースターで、その周囲にもジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、アンソニー・デイビス(レイカーズ)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)といった大物選手たちがいる。
パリ五輪本戦に向けた強化試合は5戦無敗。オーストラリア代表には後半に追い上げられ、南スーダン代表とドイツ代表には苦戦も最後の2試合ではレブロンが終盤に躍動して勝ち切った。昨年のW杯王者で今大会の優勝候補でもあるドイツとの激戦を終えた39歳の大ベテランはこう話していた。
「ドイツという素晴らしいチームにテストされたんだ。相手は昨年のワールドチャンピオンだから、俺たちにはいいテストになったし、落ち着いて粘り強く戦って、また勝ち切れてうれしいね」
エキシビションマッチ5戦で、アメリカはカリー、レブロン、エンビードの3選手を先発に固定。カリーは相手を平均86.2得点に抑え込んだディフェンスを勝因に挙げていた。
「僕らがディフェンスで相手を封じ込めれば、誰もこのチームを倒せやしない。この2試合はディフェンスで挽回してきたんだ。抜け目のない堅実なバスケットボールという自分たちのプランを遂行するだけさ」
もっとも、エンビードを含めてNBAとFIBAルールの違いに適応している選手たちの復調や、6月中旬のワークアウトで右ふくらはぎの肉離れを負ったため強化試合で全休したデュラントが戦列復帰することで、その懸念が絶大な自信へ切り替わるのも時間の問題だろう。
パワーランキング第2弾でもトップに立ったアメリカは、セルビア、南スーダン、プエルトリコとグループCの予選ラウンドへ臨む。そこから決勝トーナメントが待ち受けているだけに、大会序盤に爆発的な得点力を発揮してオフェンスの精度が増せば、万全の状態で金メダル獲得をかけた一発勝負へ進むことができるに違いない。
#4 ステフィン・カリー(PG/191センチ/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
#5 アンソニー・エドワーズ(SG/193センチ/ミネソタ・ティンバーウルブズ)
#6 レブロン・ジェームズ(SF/203センチ/ロサンゼルス・レイカーズ)
#7 ケビン・デュラント(SF/206センチ/フェニックス・サンズ)
#8 デリック・ホワイト(PG・SG/193センチ/ボストン・セルティックス)
#9 タイリース・ハリバートン(PG・SG/196センチ/インディアナ・ペイサーズ)
#10 ジェイソン・テイタム(SF/203センチ/ボストン・セルティックス)
#11 ジョエル・エンビード(C/219センチ/フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)
#12 ドリュー・ホリデー(PG/193センチ/ボストン・セルティックス)
#13 バム・アデバヨ(PF・C/208センチ/マイアミ・ヒート)
#14 アンソニー・デイビス(PF/211センチ/ロサンゼルス・レイカーズ)
#15 デビン・ブッカー(SG/198センチ/フェニックス・サンズ)
HC スティーブ・カー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
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