2026.04.29
テリー・ロジアーを巡るスポーツ賭博事件で、裁判の行方を左右しかねないテキストメッセージが浮上した。弁護側は「事件を終わらせるべき証拠」と主張。一方、検察は賭博とは無関係のやり取りだと反論している。
ロジアーの弁護士は8月1日(現地時間7月31日)、同選手が問われている4つの連邦罪状のうち、スポーツ贈収賄と誠実サービス詐欺共謀の2件について棄却を申し立てた。
新たな材料となったのは、問題の試合から6日後の2023年3月29日、ロジアーの友人で共同被告のデニロ・ラスターが別の人物へ送ったメッセージである。そこには、ロジアーの愛称を用いて、「chumには賭けのことを言うな」という趣旨の文面が残されていたという。
この証拠を用いて、弁護側は反撃に出た。「賭けのために情報を売ったロジアーに、その賭けを隠す必要はない」と主張し、ロジアーは自身の成績を対象とした賭博を知らず、プレーを操作する合意にも加わっていなかったというのだ。これに対し検察は、複数の情報源から「このメッセージがスポーツ賭博を指したものではないことを示す証拠を得ている」と反論。文面だけではなく、前後の会話や送信相手、金銭の流れを含む文脈が焦点となる見込みだ。

[写真]=Getty Images
NBAも当時の不自然な賭けを調査したが、リーグ規則違反を認定するには至らなかった。その後、捜査権限を持つ連邦当局が事件化し、ロジアーは2025年10月に逮捕。通信詐欺と資金洗浄の共謀罪について無罪を主張したが、2026年5月、早期退場の見返りとして10万ドル(約1600万円)を受け取ることに合意したとの主張に基づき、スポーツ贈収賄と誠実サービス詐欺共謀が追加された。
弁護側は証拠だけでなく、法律の適用範囲にも異議を唱えている。スポーツ贈収賄を禁じる連邦法は試合の結果やスコアの操作を対象としており、個人スタッツを扱うプロップベットには適用できないとの主張。残る2罪状の棄却に加え、審理をニューヨークからフロリダへ移すことも要求しているという。

[写真]=Getty Images
さらに、6月にはマリク・ビーズリーと、元NBA選手のエド・デイビスらも起訴。検察は、ビーズリーが2024年の複数試合で自身の成績を操作し、見返りとして賭博上の負債を減免されたと主張している。一方、チャウンシー・ビラップスは別の不正ポーカー事件で無罪を主張しており、NBAから無期限の職務離脱措置を受けている。
ロジアーの公判は、デイモン・ジョーンズ、シェーン・ヘネンとともに2027年2月8日に始まる予定だ。今回の一文が本当に賭博を指すものなら、検察が描く共謀罪の構図は大きく揺らぐ。しかし、これが別の賭けや会話を意味するものなら、弁護側の決定打にはならない。
2023年3月の試合から始まった疑惑は、ロジアーが不正を「実行したか」だけでなく、そもそも賭けの存在を「知っていたか」を争う局面に突入した。
文=Meiji
2026.04.29
2026.03.20
2026.02.27
2025.12.11
2025.11.01
2025.10.28
2026.08.04
2026.08.04
2026.08.04
2026.08.03
2026.08.02
2026.08.02