2023.07.18

田中大貴とファンの幸せな関係…送別イベントで交流「アルバルクは特別なチーム」

田中大貴の送別イベントには400人以上のファンが集った
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 7月14日、ドーム立川立飛(東京都立川市)にて、アルバルク東京から移籍した元バスケットボール日本代表・田中大貴の送別イベント『Thank you ALVARCARS! Thank you,D24!』が開催された。

 このイベントは5月30日にアルバルク東京から自由交渉選手リストに公示され、6月30日にサンロッカーズ渋谷との選手契約に合意した田中のA東京での功績と献身に感謝するとともに、来シーズンはライバルとして戦う田中へのエールを送ることを目的として企画された。ファンへの感謝を伝える機会を欲していた田中と、これまでの功績に報い、温かく送り出したいと考えていたファンの“両想い”により実現したと言う。

 現在31歳の田中は、193センチ92キロのシューティングガード。東海大学在学中にキャプテンとしてチームを優勝に導くと、2014年にNBLのアーリーエントリー制度でトヨタ自動車アルバルク東京(現A東京)に入団。以来、Bリーグ初の2連覇もたらすなどチームに貢献。自身も年間ベストファイブやファイナルMVPをはじめとした数々のタイトルを獲得。自他共に認めるA東京のホームチームビルダーとしてオンコート、オフコートで活躍し、チームとファンにとって欠かせない存在となった。

 今回の渋谷への移籍に際し、田中は「大学を卒業してからこのチームで9年もの間、ファンの皆様とともにチャンピオンを目指して戦えた事を誇りに思っています。常に支えてくれたファンの皆様には本当に感謝しております」とコメントを出しており、今回のイベントはファンを大切にした田中と、田中を愛したファンの絆の強さを象徴する企画となった。

A東京ファンへ感謝の想いを伝えた田中大貴

 イベントは第4クォーターのクライマックスを彷彿とさせる“ダイキコール”で田中を迎えてスタート。田中は過去のユニフォームを見ながらアルバルクでの思い出を語り、子どもたちからの代表質問を受けるなど終始なごやかなムードで進行。最後は集まったファン全員と記念撮影。この日最も大きな“ダイキコール”で田中を送り出し、田中とファンは新たなステージでの互いの健闘を誓い合った。

 イベントを企画したメンバーの1人である横田晶次郎さんは「ファンの皆さんの笑顔。田中選手の本当に優しい部分を見ることができて双方に良いイベントになりました」と語り、「田中選手は素晴らしい景色を私たちに見せてくれた選手。イベントを開催して良かったです!」と充実の表情で振り返った。

 長年自身を応援してくれたファンとの交流を楽しみ、集まった400人を遥かに超えるファン全員とハイタッチを交わしながら、一人一人にこれまでの感謝の意を伝えた田中は「自分はアルバルクでしかプレーしたことがなかったですし、ファンの皆さんと一緒に成長してきました。今回の移籍は、人生の中でもトップとなるくらい非常に悩みました。自分にとって、アルバルクは特別なチームであり、アルバルカーズは特別なファンです。そんな皆さんにお礼を伝えることができて、集まってくれたファンの皆さん、企画してくれた皆さんに心から感謝します」と語ると、続けて「来シーズンは、チームこそ変わりますが、みなさんの前で素晴らしいプレーを見せたいと思います」と気持ちよく送り出してくれた大勢のファンに恥じない活躍を誓った。

 所属クラブが変われども、これまでの感謝を互いに忘れず、新たな環境での健闘を称え合う。ファンと選手の素敵な関係が続くのはBリーグの素晴らしい文化の一つだろう。来シーズンは、アルバルカーズによる田中に対する愛のあるブーイングと、アルバルカーズの目の前で、勝利を決定づけるようなシュートを決める田中の姿に期待したい。

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