2025.05.05

「日本人2人目のNBA選手」や「初期ホーバスジャパン不動のセンター」…CS初出場の注目選手をピックアップ!

CS未経験の実力者たち[写真]=B.LEAGUE
バスケ情報専門サイト

 『りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2024-25』が5月9日に開幕を迎える。厳しいレギュラーシーズンを戦い抜いたうえで、B1に所属する24チーム中わずか8チームしか挑戦できない大舞台。それだけにリーグにはルーキー以外にもCS未経験の選手が多数存在する。本稿ではそのなかでも、今大会注目の選手を5人紹介する。

津屋一球三遠ネオフェニックス

[写真]=B.LEAGUE

ポジション:SG
生年月日:1998年6月7日|26歳
身長/体重:191cm/92kg

 現在26歳の津屋は、191センチ92キロのシューティングガード。洛南高校、東海大学を経て三遠ネオフェニックスでプロデビューを果たし、2022-23シーズンからサンロッカーズ渋谷に移籍。今シーズンから再び三遠に復帰した。

 3シーズンぶりに古巣復帰を果たした今シーズンは、積極的かつ高精度の3ポイントとハードなディフェンスで存在感を発揮。2月に開催された「FIBAアジアカップ2025予選 Window3」で日本代表デビューも果たした成長株が、自身初のチャンプオンシップに挑む。

 リーグ屈指の3&Dとしての能力はもちろん、高校、大学と強豪校でキャプテンを歴任し、2021-22シーズンにはルーキーながら三遠で副キャプテンを任されたリーダーシップの持ち主でもあるだけに、大舞台でチームをけん引する働きにも期待がかかる。

福澤晃平アルバルク東京

[写真]=B.LEAGUE

ポジション:PG/SG
生年月日:1993年4月2日|32歳
身長/体重:177cm/76kg

 長野県出身で現在32歳の福澤は、177センチ76キロのポイントガード兼シューティングガード。東海大学付属大三高校(現:東海大学付属諏訪高校)から関西大学へと進み、ファイティングイーグルス名古屋でキャリアをスタートさせると、プロ2年目にはB2ベスト3P成功率賞に輝いた。

 その後、2018-19シーズンから2022-23シーズンにかけて茨城ロボッツの主力として活躍し、2023-24シーズンからはA東京に在籍している。移籍初年度となった昨シーズンはレギュラーシーズンで自己最少34試合平均6分27秒の出場に留まり、1.7得点0.4リバウンド0.5アシストの成績。A東京はCSに進出するも福澤はロスターから外れ、コートの外からチームメートの戦いを見守った。

 その悔しい経験を糧に、今シーズンはチームに欠かせない存在に成長。成功率40パーセントを超える3ポイントを武器に、1年越しとなる大舞台に臨む。

渡邊雄太千葉ジェッツ

[写真]=B.LEAGUE

ポジション:SF/PF
生年月日:1994年10月13日|30歳
身長/体重:206cm/98kg

 現在30歳の渡邊は地元・香川県の尽誠学園高校を卒業後にアメリカに渡り、ジョージ・ワシントン大学で活躍すると、2018年にNBAメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結び日本人2人目のNBA選手となった。NBAではグリズリーズ以外にもトロント・ラプターズやブルックリン・ネッツ、フェニックス・サンズなどにも在籍し、6年で通算213試合に出場。昨夏千葉ジェッツと契約してBリーグ初参戦を果たした。

 今シーズンはケガに苦しめられながらも、レギュラーシーズン35試合に出場して平均13.3得点5.6リバウンドを記録。平均プレータイムは28分を超え、平均ブロックでは帰化選手を除く日本人選手でトップに立つなど、主力選手の離脱が相次いだ千葉Jにおいて、出場した試合では確かな存在感を放ってきた。

 B1第34節で負傷退場、そしてその後の回復状況が気がかりだが、出場が叶えば圧巻のプレーで会場を沸かすことに一片の疑いもない。

エヴァンスルーク島根スサノオマジック

[写真]=B.LEAGUE

ポジション:PF
生年月日:1991年3月16日|34歳
身長/体重:203cm/100kg

 アメリカ出身で現在33歳のエヴァンスは、203センチ100キロのパワーフォワード。2014年にレノヴァ鹿児島と契約して来日すると、その後、東京エクセレンス、金沢武士団、アースフレンズ東京Z、越谷アルファーズ、豊田合成スコーピオンズ、島根スサノオマジックベルテックス静岡、FE名古屋を渡り歩き、今シーズン再び島根でプレーしている。静岡在籍時の21年1月には日本への帰化が認められ、以降は貴重な帰化選手として活躍し、日本代表としても国際大会に出場した経歴を持つ。

 前回島根に在籍した際は短期間の契約で、出場はわずか4試合にとどまった。その後は初期のホーバスジャパンにおいて不動のセンターとして活躍するなど、堂々たる実績を積み上げて帰還。

 今シーズンはほとんどの試合でスターティング5に名を連ね、高さと機動力、そして胸を打つほどの献身性でチームの2年ぶりとなるCS進出に貢献した。インサイドでの奮闘はもちろん、確率は決して高くないものの要所で決まる3ポイントにも期待したい。

トレイ・ジョーンズ群馬クレインサンダーズ

[写真]=B.LEAGUE

ポジション:SF
生年月日:1990年8月27日|34歳
身長/体重:196cm/98kg

 アメリカ出身で現在34歳のジョーンズは、196センチ98キロのスモールフォワード。インディアナ・ペイサーズの一員として2017-18シーズンにNBA出場経験を持ち、欧州やGリーグでもプレーしてきた。2018-19シーズンに千葉Jの一員としてBリーグデビューを果たすと、2020-21シーズンから群馬に加入。加入初年度にはB2レギュラーシーズンMVPを受賞し、チームのB2優勝に大きく貢献した。

 B1昇格以降も主力としてチームをけん引し続けるなか、なかなかCSには届かなかったが、今シーズンはB1第35節宇都宮ブレックス戦でジョーンズが劇的なウィニングショットを決める形で念願のCS出場権を獲得した。

 切れ味鋭いドライブと正確な3ポイントによるスコアリング能力に加え、平均4.9アシストという数字が表す通り味方を生かすプレーにも長けるジョーンズ。在籍5年目の現在はマイケル・パーカーと並ぶ最古参。B2時代から群馬を知る男が、ついに辿り着いた大舞台でどのようなパフォーマンスを見せるのか、多くのファンが注目していることだろう。

平良彰吾石川裕大西田公陽…まだまだいるCS初出場選手

[写真]=B.LEAGUE

 上記5選手以外にもまだまだたくさんいるCS初出場選手。琉球ゴールデンキングス平良彰吾は今シーズン途中にB3横浜エクセレンスから期限付き移籍で加入し、富樫勇樹も舌を巻くハードなディフェンスでチームに欠かせない存在となったシンデレラボーイ。膝の負傷によりシーズン終盤は欠場したが、レギュラーシーズン最終節で待望の復帰を果たした。天皇杯決勝では岸本隆一不在時に攻守で穴を埋める働きを見せていただけに、同じ状況となる今大会でも重要な存在となるだろう。

 宇都宮ブレックスはほとんどの選手がCS経験済みという百戦錬磨の集団だが、村岸航石川裕大星川開聖らはCS未出場。そのなかでも石川裕大はユースチーム出身の生え抜きで、多くのファンがその将来に期待を寄せる20歳の若武者だ。レギュラーシーズン中の出場機会は決して多くなかったが、12月の横浜ビー・コルセアーズ戦では約8分で14得点、1月の秋田ノーザンハピネッツ戦では約5分で11得点と才能の片鱗を見せてきた。CSでも自慢のスピードを発揮する機会が訪れるか注目したい。

 シーホース三河も宇都宮と同様に多くの選手がCS経験者。上でピックアップした“ルーキー以外”という条件からは外れるものの、CS未出場組の中で注目すべきは西田公陽だろう。兄・優大の跡を追うように三河に加入した今シーズンは出場機会が限られたが、終盤はルーキーながら泥臭くボールに飛び込むハッスルプレーが目立ち、ワイルドカードでのCS進出に貢献。試合の緊張感がより高まる大舞台でこそ、チームに流れを引き寄せるハッスルプレーはその価値を増す。それぞれ役割は違うかもしれないが、兄弟ともにチームの起爆剤となる可能性を秘めている。

津屋 一球の関連記事

三遠ネオフェニックスの関連記事

Bリーグの関連記事

BASKETBALLKING VIDEO