2025.01.31

元NBA名手のウェイドががん腫瘍摘出を明かす「家族に弱い姿を見せる初めての経験」

2019年に現役を引退したドウェイン・ウェイド[写真]=Getty Images
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 ドウェイン・ウェイドが自身のPodcast『The Why with Dwyane Wade』で、約1年前に腎臓からがん腫瘍の摘出手術を受けていたことを明かした。

 マイアミ・ヒートのレジェンドによれば、2023年12月19日(現地時間18日)の手術で、右の腎臓を4割摘出したといい、その体験を振り返っている。

「この手術を受けるまでの道のりは、家族や父、子供たちに僕の弱い姿を見せる初めての経験だったと思います。あの瞬間は、おそらく私が人生で感じた最も弱い瞬間でした」

 ウェイドは、現役から退いたことにより定期的な健康診断を受診しなくなったというが、尿路の問題など、健康面の不安から診察を受けることを決意したことを明かしている。また、がんが発覚した際、問題が発覚した箇所の生検(患部の一部を採取して顕微鏡で観察する検査)ができなかったため、腫瘍を摘出する手術を敢行したという。

「全身スキャンをしたので、医師は僕の身体の内部を全て見てくれました。その結果、右の腎臓にあるものを発見できたのです。僕は決断しなければいけない立場にありました。もしこの腫瘍やのう胞ががん性だった場合、放置すると広がる可能性があったため、41歳の段階で僕には手術が必要でした」

 父親も前立腺がんと闘っていたこともあり、医師に自身の健康状態を赤裸々に明かしたことが英断となった。手術後、腫瘍を生検した結果、がんであることが確認されたのだ。もし、手遅れだった場合、がん腫瘍はより広範囲に転移し、取り返しのつかないステージまで進んでいたかもしれない。

マイアミ・ヒートで3度NBAチャンピオンに輝いたウェイド[写真]=Getty Images


 ウェイドはそれ以来、生活を見直し、健康的に生きることを心がけているという。また、自身の経験から、一家の大黒柱である男性は健康に関して自分自身でチェックを行い、時間を取る必要があることを強調。それと同時に、家族がいることの心強さについて、以下のように述べている。

「僕が病気を乗り越えている間に見たもの。それは、普段はあまり話さない家族や、意見が合わないこともある家族が、僕のために集まり、そばにいてくれたことでした。その過程の中で、自分の弱さの中に家族の支えという強さを見出すことができました」

 ウェイドが告白した闘病生活。殿堂入りからのメッセージを受け、我々も今一度、自身の健康に目を向けるべきだろう。

文=Meiji

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