2025.11.05

バックスとペイサーズのライバル関係が激化か…ターナーの”凱旋”に大ブーイング

ペイサーズとの凱旋試合に出場したターナー(右) [写真] = Getty Images
バスケ情報専門サイト

 11月4日(現地時間3日、日付は以下同)、ミルウォーキー・バックスは敵地でインディアナ・ペイサーズと対戦し、117-115で勝利した。オフシーズンにペイサーズからバックスに移籍したマイルズ・ターナーにとって、自身初の古巣凱旋を勝利で飾ることとなった。

 ターナーは試合前のインタビューで、インディアナへの帰還について期待と不安を入り混ぜたような感情を吐露している。

「率直に言って、何が起こるのかわからないよ。歓声もあるだろうし、ブーイングもあるんだろうね。そういうものなんだと思う。もちろん、一番大切なのは試合に勝つことだし、それが最優先だよ。でも、今でも仲のいい素晴らしい人たちがチームの中にいるし、昔からの仲間もいる。だから、いろんな感情が入り混じることになると思う」

 NBAデビューからの10年間をインディアナに捧げたターナーの“帰還”に対して、ペイサーズファンの反応は冷たかった。試合開始前にはターナーのトリビュート映像が流れたが、会場はブーイングで溢れた。ブーイングの中で映像を眺めていたターナーは、“一つの章の終わり”を示すように本を閉じるジェスチャーを見せた。試合後、ブーイングについてターナーは悔しさを滲ませ、次のように語っている。

「正直、がっかりしたよ。本当に悔しかった。僕は10年間、自分の人生を捧げ、血と汗と涙を流し、減俸も受け入れて、トレードの噂にも耐えてきた。正しい道を常に模索してきたんだ。でも、時には思い通りにいかないこともあるよね。それも仕方ないし、受け入れるしかない」

 昨シーズンの「NBAカップ」を制したバックスと、プレーオフでイースタン・カンファレンスの王者となったペイサーズは、同じイースタン・カンファレンスのセントラル・ディビジョンに所属している。近年は互いに強豪へ進化するにつれ、ライバル関係が激化しているようだ。バックスのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は、ターナーがインディアナのファンから受けた“冷遇”に対して以下のようにコメントした。

「彼は10年間チームに尽くしたんだ。はっきり言っておくが、マイルズは自分から出て行きたがったわけじゃない。チームが、マイルズを放出可能な状態にしたんだ。そこには大きな違いがある」

 2015年にドラフト全体11位指名でペイサーズに入団したターナーは、昨シーズンまでペイサーズ生え抜きの選手としてチームを牽引。昨シーズンにはNBAファイナル進出にも大きく貢献し、シーズン終了直後はリック・カーライルHCからも「ターナーをインディアナに留めることがチームの最優先事項」と言わしめていた。しかし結果は、オフシーズンにミルウォーキーが提示した4年総額1億700万ドル(1ドル153円換算で約164億円)のオファーに対しペイサーズがマッチしなかったため、ターナーはチームを去ることとなった。

 ターナーは「いやなことが起きても、エネルギーに変えていくよ」と前を向いた。レギュラーシーズン、両チームは残り3度の直接対決(12月24日、2026年2月7日、3月16日)が予定されている。

マイルズ・ターナーの関連記事

NBAの関連記事