2024.08.20
8月中旬、古巣のサクラメント・キングスでトレーニングキャンプに参加すると現地メディアに報じられていたアイザイア・トーマス。来年の2月には36歳を迎えるベテランガードは、直近のシーズンでチームに定着できない日々が続いている。
今夏、トーマスは自身が地元のワシントン州タコマで「ZekeEnd Tournament」を主催。ペイトン・プリチャードやパオロ・バンケロ、クレイ・トンプソンといった現役NBA選手らとコートに立ったベテランは、「僕はただ過程を楽しんでいる。けど、何と戦っているのかは理解しているよ」と自身の状況に触れた。現地メディア『Cronkit News』が伝えている。
「僕は人生を通して同じような戦いに挑んできた。僕にとっては普通のことで、もう1つステージを乗り越えないといけないというだけさ。あと2~3年は現役を続けて、そのあとは子供たちに集中したいと考えている。それが最終的な目標であって、あとは最後まで戦い続けるだけだ」
2011年にリーグ入りを果たし、ボストン・セルティックスでは2度のオールスターに選出されたトーマス。175センチとリーグではかなり小柄な選手に分類されるものの、得点力と俊敏性でトップガードに上り詰めた。
全盛期に比べると出場時間も激減しているトーマスだが、「バスケットボールは僕の人生そのもの。バスケットボールを愛して、バスケットボールでお金を稼いできた」と、競技に励むスタンスは変わらない。「良いことも、悪いことも大好きだ。まだ高いレベルでプレーできるし、ジムに通う気持ちは子供のころから変わっていないよ」。
オーランド・マジックの若手フォワードであるバンケロも、トーマスが見せるバスケットボールへの姿勢には驚きを隠さない。「あのような成功を体験したあと、何かが起きてそれを失ってしまったとき、諦めたり満足するのは簡単だ。彼はリーグの頂上も、どん底も知っている。それでも彼は手術をして、また戻ってくる。彼の身長では前代未聞のことだと思う」。
「ベテランは自分の経験を知っているし、若手がこれから経験していることを経験している。NBAのチームにとってベンチの端にベテランがいることは、若手がプロとなって長いキャリアを送るヒントとなる、とても重要なことだ」と持論を語ったトーマス。タイムリミットは目の前に迫っているが、自身の役割を遂行できる居場所を見つけることは叶うだろうか。
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