2018.10.13
■名古屋ダイヤモンドドルフィンズvsシーホース三河(@ドルフィンズアリーナ)
第1戦:10月6日16時5分~、第2戦:10月7日15時5分~
昨季は就任1年目の梶山信吾ヘッドコーチがオフェンス志向のチームスタイルを浸透させ、チャンピオンシップ出場と結果を残した名古屋ダイヤモンドドルフィンズ。2年目の今季は持ち前のトランジションオフェンスにさらに磨きをかけ、昨季以上の高みを狙う。そのためにもシーズン序盤からチャージをかける必要があり、ホームのドルフィンズアリーナで迎える開幕節は今後を占う上で大きな意味を持つと言えるだろう。その相手は同じ愛知県に本拠を構え、B.LEAGUE以前から戦ってきたシーホース三河。毎シーズン優勝候補に挙げられる強豪との対戦は良い試金石となると同時に、弾みをつけるにはもってこいの相手だ。
張本天傑や笹山貴哉、ジャスティン・バーレルといった既存のメンバーは、長くチームに在籍する梶山HCのフィロソフィーを良く知っている。カギを握るのはやはり新戦力ということになるが、その中で特に重要な役割を担うことが見込まれるのは、満田丈太郎とマーキース・カミングス。いずれもランニングプレーを得意とし、チームのスタイルには確実にマッチする。中でもカミングスは、昨季KBL(韓国)でプレーしていた際の映像を梶山HCが見て一目ぼれしたという。リバウンドから自らボールプッシュできる選手として、名古屋Dのオフェンスにバリエーションを加えることが期待できる。
それに対し、三河は橋本竜馬が琉球ゴールデンキングスへ、比江島慎が栃木ブレックスを経てオーストラリアNBLのブリスベーン・ブレッツへそれぞれ移籍。不動のスターターから2人がいなくなったことで、攻守ともに底上げが必要となる。加入2年目の西川貴之や村上直、若手の森川正明らが存在感を増すことが求められ、新加入の生原秀将も司令塔としてチームの命運を握る。ポジティブな材料としては、オンザコートルールの変更で桜木ジェイアールが外国籍選手2人と同時にコートに立てること。ジェームズ・サザランドの加入で、フロアバランスを損なわずにサイズアップした布陣となるだろう。
そのサザランドに対し、マッチアップも予想されるカミングスがどう対抗するかがこの顔合わせの大きなポイント。故障中の笹山の復帰が間に合うか微妙な情勢だが、カミングスが司令塔の役割を担う可能性も十分にある。カミングスが自慢のスピードを披露すれば、さしもの三河も後手に回るはず。名古屋Dが幸先の良いスタートを切れるかどうかは、カミングスにかかっていると言っても過言ではない。
文=吉川哲彦
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