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7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で見るべき注目のチームをピックアップした。
■注目チーム(4)洛南(京都)
洛南高校(京都府)の今年のチームを引っ張るのは、U18日本代表候補の星川開聖(193センチ)に、192センチの西村渉と190センチの三浦健一の3年生トリオ。3人ともにオールラウンダーで、攻撃の幅が広い選手たちだ。優勝した「令和4年度 第69回近畿高等学校バスケットボール大会」(以下近畿大会)ではマッチアップの相手を見ながら、時にアウトサイドからシュートを放ち、時に高さを生かしてインサイドで攻めるなど、多彩な攻撃で得点を挙げていた。
この3人には、得点面での貢献はもとより、インターハイではディフェンスでの期待も高まる。というのも、チームには200センチを超えるようなビッグマンがいないため、大型選手へのディフェンスは、彼らが担っているからだ。
だが、指揮を執る河合祥樹アシスタントコーチは「今年のチームは、サイズの大きい相手と対戦した方がやりやすいのかなという感覚があります」と言う。さらに「190センチ台の3人の誰もが(大型選手を)マークできますし、あえてローテーションをしなくても個人で対処していけるというイメージを持っています」とも語った。
確かに、3人ともに体の強さがあり、接触もいとわない。リバウンドの競り合いにも3人がしつこくからんでいくため、ペイントエリアの攻防でも、ビッグマン不在をそこまでマイナスには感じさせないのだ。逆に、「大きい相手に対して、うちの190(センチ)台の選手たちが数をかけて走ることがプラスに作用するのではないかと思います」と河合Aコーチ。やはり、走力を兼ね備える3年生トリオは攻防ともにカギを握っているといえる。
しかし、河合ACはディフェンスに関して「まだまだ足りていない」と厳しいコメント。「5人全員がスイッチしても、ローテーションをしても、ガードだろうがセンターだろうが、どのポジションも付けないといけないと思っています」とその理由を語った。
星川のような得点力の高い選手もおり、指揮官は今年のチームを“個の強さ”があるという。インターハイに向けて取り組む内容はまだたくさんあるようだが、着実にチーム作りを進め、決戦の地・香川へと乗り込む構えだ。
文=田島早苗
写真=吉田孝光