2026.06.28
試合後、馬瓜ステファニー(カサデモン・サラゴサ)はうつむき加減でミックスゾーンに現れた。
「前半はみんながアグレッシブにできていて、第3クォーター途中までそれが継続してできたと思います。でも、相手のシュートがどんどん入っていたと言うのもありますが、こういう試合はそういった決定力の差が(結果に)出てしまうところがあるので。ディフェンスのコミュニケーションだったり、最後の方で(ディフェンスの)ズレができてしまったりしていたし、自分が出たときに流れを悪くしてしまったところがあったので、そこはまだ(大会が)終わっていないので、次につなげていきたいです」
そう語る頬にはすでに涙が伝ったあとが残っていた。
ドイツ・ベルリンにて開催中の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026」。女子日本代表はグループフェーズ(予選)の最終戦をスペイン代表と戦った。
日本の属するグループAは大混戦で日本代表、スペイン代表、ドイツ代表、マリ代表といずれも2試合を終えて1勝1敗となっていた。そのため、どのチームも最終戦の結果次第では1位にも4位にもなりえたため、準々決勝もしくは準々決勝進出決定戦に進むための条件である上位3チーム入りを目指し、4チームともに負けられない一戦となった。
試合は、序盤から互いに一歩も引かず、日本代表もこれまで以上のプレッシャーディフェンスでスペイン代表の攻撃を封じていく。そしてオフェンスでは選手個々が果敢にリングに向かった。しかし、後半にスペインに引き離されてしまい、最後は59-79で敗れた。
「悔しいですね。うん、まだまだいけるところがあったし、相手に余裕があったと言うところがすごく悔しい部分ではあるので。(やれていたことを)ちゃんと継続することがすごく大事だと思います」と言葉を絞り出した馬瓜の目からはまた涙がこぼれ落ちた。
ここ3シーズンをスペインリーグで戦っている馬瓜にとって、対戦相手のスペイン代表の選手にはチームメートや知った顔もいる。昨シーズンはサラゴサの一員としてスペインリーグで準優勝、ユーロリーグは3位と言う成績を残し、ヨーロッパのなかでタフに戦ってきた。そんな自負もあるだろう。涙の理由は悔しさも含め「いろいろです」と複雑な感情を吐露した。
スペイン代表戦では約19分の出場で6得点3リバウンド3スティール。圧倒的な数字を残したわけではないがディフェンスも含めて数字に表れない貢献も大きかった。それでも、「チームに迷惑かけちゃったので。自分のところでバックカットされたり、リバウンドも最後やられたりとか、負けるにしてもいい流れで負けるのと悪い流れで負けるのとでは全然違うので、そこをしっかりと終われなかった、しっかり締められなかったのがすごく悔しかったです」と言う。

体を張ったプレーでチームをけん引した [写真]=fiba.basketball
だが、これでワールドカップの戦いが終わったわけではない。次戦はハンガリー代表と現地時間8日にベスト8進出をかけて準々決勝進出決定戦を戦う。
「(スペイン代表戦は)前半にそこまで3ポイントシュートが入っていたわけではなかったのですが、それでもカムバックできたし、最初はディフェンスをしっかりとできたところがありました」と敗退のなかにもチームとしての手応えを語った馬瓜。
さらに「自分たちのディフェンスに対して相手がうまくアジャストしてきたときにどうやって自分たちも対応していくかが大事だと思います。(ここ最近の大会で日本が負けている)ハンガリー代表は日本代表に対していいイメージを持っているのかなと思うので、そこをひっくり返すには40分間走り続けること。これを継続しないといけないと思います」とも発した。
ヨーロッパで揉まれ、スキルはもちろんのこと、心身ともにたくましくなった日本のオールラウンダーは、スペイン代表戦での悔しさをハンガリー代表戦にぶつける。
文=田島早苗
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