2025.11.05

数字で見る今シーズンの八村塁…“真のシュート確率”はリーグ4位、出場時間は1位

八村の表情からも自信が滲み出る [写真]=Getty Images

 八村塁が“効率の鬼”と化している。

 ロサンゼルス・レイカーズは、二枚看板のレブロン・ジェームズルカ・ドンチッチを欠きながらもスタートダッシュに成功し、強豪ひしめくウェスタンカンファレンスで3位につけている。

 10月下旬に2試合で90得点を叩き出したオースティン・リーブスの躍動も大きく取り上げられたが、そんなリーブスさえも不在の中で行われた11月4日(現地時間3日)のポートランド・ブレイザーズ戦でチームを牽引したのが八村だった。ブラックサムライはこの試合、シーズンハイの28得点を記録。スリーポイント成功率50.0パーセント、フリースローは6本全て成功と、正確性も申し分なかった。

 レイカーズで4シーズン目を迎えた八村は、選手として完成の域に到達しようとしている。驚くべきはその得点効率の良さだ。サンプルこそ少ないものの、八村は今シーズン平均16.9得点、フィールドゴール成功率59.3パーセント、スリーポイント成功率45.5パーセントを記録しており、これはいずれもキャリアハイの成績となっている。

 ここ数シーズン、開発に力を入れてきたスリーポイントの成功率はリーグ全体で35位となり、試投数30本以上の選手に限定すると12位にまでステップアップ。また、フィールドゴール成功率は全体14位、試投数50本以上の選手に限定すると4位となり、これは驚異的な確率と言える。

 加えて、シーズン100得点以上を記録している選手のトゥルー・シューティング・パーセンテージ(TS%、総合的なシュート効率性の指標)は70.5パーセントとなり、これはセドリック・クロフォード、アーロン・ゴードンヤニス・アデトクンボに次ぐリーグ4位の成績となっている。

 チームからの信頼の高さは、プレータイムにも現れている。八村は現在、合計出場時間数でリーグトップに立っている。レイカーズの背番号28は、8試合消化時点で計288分間プレー。これは2位にランクインした同僚のリーブスよりも23分長い。

 さらに、ウィンシェア(勝利への貢献度)でも全体50位以内にランクインしており、これはバム・アデバヨ、エバン・モブリー、ケイド・カニングハムらよりも高く、コートにおけるユーセージ・パーセンテージ(使用率)が20パーセント未満の選手に限定すると全体11位にまで順位が跳ね上がるのだ。

 誰よりも長くコートに立ちながら、抜群の効率でチームのオフェンスに貢献する八村。表情から滲み出る自信は、数字にも表れている。

文=Meiji

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