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4月になり新学期がスタート。新チームには新入生も正式に加わり、インターハイ予選に向けて本格的にチームの強化が進んでいるころだ。バスケットボールキングでは2023年に注目したい高校生ケイジャーをピックアップ。高校バスケ界をけん引するエース候補生を紹介する。
文・写真=田島早苗
下級生の頃から試合に出場し、着実にキャリアを重ねている福岡第一高校(福岡県)の崎濱秀斗(3年)。2年生で臨んだ昨年のインターハイでは、決勝戦の残り5秒で逆転シュートを沈めて、3年ぶりの夏制覇に貢献した。
そして今年はいよいよ最上級生に。名実ともに、コート内外において、絶対的なリーダーとしての役割を担う立場となった。
3月18、19日には新チームとなって最初の大きな大会である「第53回 全九州高等学校バスケットボール春季選手権大会」(3月18、19日開催)に出場。チームは、順調に勝ち上がると、福岡大学附属大濠高校(福岡県)との決勝では接戦の展開から後半に逆転勝ちをおさめて優勝を飾った。
チームとして幸先良いスタートを切ったが、「満足はしていないです」と崎濱は言う。決勝では崎濱自身、逆転勝利へと導く働きをしたのだが、試合後の崎濱の言葉からは大会での戦いぶりは、決して納得するものではなかったことを感じさせた。
今年は、福岡市立西福岡中学校からのチームメートである山口瑛司とともに2ガードとしてチームを引っ張る存在。崎濱はそんなチームについてこう語る。
「昨年に比べてスタメンの平均身長が高いので、身長でアドバンテージを取りながら、自分たちのスタイルであるディフェンスから速攻を交互にやっていけば絶対にいいチームになると思っています」
崎濱は体の強さがあり、力強いドライブや勝負強いアウトサイドシュートなどを決めて得点を挙げていくガード。得点能力には定評があるものの、3ポイントシュートは自身の課題とも捉えており、こちらは、確率アップのための練習に励んでいる最中だ。
攻防においてタフな動きで相手を圧倒するスタイルの福岡第一。その中でもガードはチームの生命線ともいえる。それだけに、井手口孝コーチも、より一層のエースとしての働きを期待している。
昨夏に続いてのインターハイ連覇、そして昨年は決勝で敗れたウインターカップでのリベンジのため。福岡第一の浮沈を握るキープレーヤー・崎濱は、チームの勝利に向かって、これからも研鑽を積んでいく。