2021.09.20

【Bリーグ注目の移籍選手】アルバルク東京、ライアン・ロシター「優勝することしか考えていない」

8年過ごした宇都宮ブレックスを離れ、アルバルク東京へ移籍したロシター[提供]=アルバルク東京
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 9月30日に6年目の開幕を迎えるBリーグ。今オフは各クラブが積極的に選手補強を行い、多くの選手が新天地へと移った。日本代表に名を連ねるビッグネームの移籍も目立ったなか、注目の移籍選手として挙げられるのがアルバルク東京へ加入したライアン・ロシターだ。2013年に来日し、長らく宇都宮ブレックスの顔として活躍してきたBリーグ有数のビッグマンは、なぜ移籍を選択したのか。その胸中に迫った。

インタビュー・文=岡本亮
取材日=2021年8月31日
※インタビューはリモートで実施

――宇都宮の顔として活躍していたロシター選手がA東京へ移籍するというニュースは、多くの人に衝撃を与えました。移籍を決めた理由を聞かせてください。
ロシター
 宇都宮での8年間は本当に素晴らしい時間が過ごせましたし、濃い内容でした。ですが、アルバルクからオファーをもらった時自分にとっていい挑戦になると感じ、アルバルクと私がもっと上に行くためにもいい機会だと思ったので、移籍を決断しました。

――宇都宮を離れるのはとても難しい決断だったはずで、相当悩んだと思いますが、何がアルバルク入団の決め手となったのでしょうか。
ロシター
 ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチのもとでプレーすることが自分にとってとてもいい機会だと思ったのが一点。そして、アルバルクはすべてがいい意味で整っている組織ですし、(田中)大貴を筆頭に所属している全選手がトッププレーヤーなので、そういった選手たちと一緒にプレーするのが自分にとってプラスになるんじゃないかと思ったんです。

――昨シーズンのことについても聞かせてください。宇都宮はファイナルへ進みましたが、惜しくも優勝できず。ロシター選手自身はスタッツ面で数字を落としたシーズンとなりました。
ロシター
 昨シーズン、ファイナル第3戦の最後の2分間で踏ん張りが足りずに優勝を逃してしまいましたが、シーズンをとおして振り返ってみればいい1年だったと思います。スタッツに関しては、LJ・ピーク選手やジョシュ・スコット選手など得点ができる選手が入ってきましたし、比江島(慎)や渡邉(裕規)、テーブス海のプレータイムが増えたので、特に気にしていませんでした。チーム全員で勝つというバスケットをしていたので、個人の記録にはフォーカスせずにいいシーズンを過ごせたと思っています。

「毎日毎日新しいことを吸収している」

――これまでA東京とは長らくライバルとして戦ってきましたが、どんな印象を持っていましたか?
ロシター
 アルバルクはしっかりと組織化されたチームで、オフェンス・ディフェンスともにルール化されているし、試合中に絶対ギブアップしません。事細かく遂行されるというところに敵チームながら感心していましたし、そういうしっかりとしたコーチングのもとでプレーできたらいいなとも思っていました。

――すでに練習へ合流されていますが、チームの雰囲気はいかがですか。
ロシター
 新しい環境でプレーするのは非常に気分がいいですし、楽しいです。オフェンスにしてもディフェンスにしてもすべてが自分にとって新しいことなので、毎日毎日新しいことを吸収しています。分からないこともありますが、コーチや既存の選手が助けてくれるので、やっていて非常に楽しいですし、やりがいがあります。

――チーム内でよく話す選手は誰ですか?
ロシター
 みんなと分け隔てなく仲良く話していますが、大貴とは日本代表で一緒でしたし、対戦相手としてもよく話していました。ほかにも、アレックス(カーク)とはよくマッチアップしていましたし、特に(菊地)祥平とザック(バランスキー)とは試合中にエルボーをぶつけ合ってきた相手なので(笑)、関係は深いですよ。

――A東京にはカーク選手とセバスチャン・サイズ選手というBリーグを代表するビッグマンが所属しており、彼らとの融合が大きなテーマになると思いますが、どのようにプレーするかイメージしていますか?
ロシター
 3人ともインサイドもアウトサイドもできるスキルフルなビッグマンですが、アレックスとセバスチャンは合わせからのフィニッシュが好きな選手なので、バランスを考えると私はアウトサイド寄りのプレーになるかもしれません。とはいえ、全員器用にプレーできますし、バランスを見ながら融合していけたらすごく楽しくプレーできるんじゃないかなと思います。

――その3選手に日本人選手がうまく絡むことができれば、優勝に近づくというイメージですか?
ロシター
 そのとおりです。みなさんはロスター表だけを見て優勝できるチームと思っているかもしれませんが、オフシーズンで優勝は決まりません。私たちはできたばかりのチームなので、ともにプレーしてお互いを理解する必要があります。いい形で融合できれば優勝できると思うので、1日1日意識してやっていきたいです。

――では、今シーズンの目標を教えてください。
ロシター
 個人的には優勝することしか考えていません。個人のスタッツについて書かれることに全く興味がなく、とにかく優勝が第一です。あとは、チームメートがプレーして楽しいと感じ、私のことを好きでいてくれたらうれしいですね。

――最後にファンへメッセージをお願いします。
ロシター
 みなさんこんにちは。アルバルク東京のファンの皆さんの前でプレーすること、一緒に戦うことをとても楽しみにしています。NBLの頃から皆さんのことを見ていますが、とてもサポートしてくれる方たちだと感じています。そのぶん期待度は高いと思いますが、その期待に応えられるように頑張りますので、一緒に優勝しましょう。応援よろしくお願いします!

新たな環境でさらなる成長を図りつつ、優勝を目指していく[提供]=アルバルク東京

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