2026.06.14
ニューヨーク・ニックスは「NBAファイナル2026」でサンアントニオ・スパーズを破り、1973年以来53年ぶりとなるNBA制覇を達成した。
シリーズを通じてチームをけん引したジェイレン・ブランソンは、ファイナルMVPを受賞。優勝決定後にESPNのマリカ・アンドリュース記者のインタビューに応じた。
記者から「今回の優勝を最も象徴するプレーをひとつ挙げるなら?」と問われたブランソンは、意外なプレーを選択した。
「ジョシュがあのレイアップを外した場面だね。いや、これはジョークじゃないんだ」
29点差を覆す大逆転勝利を飾った第4戦、終盤でジョシュ・ハートはフリーの逆転レイアップを外した。両手でダンクにいく体勢からリング付近でボールを放したものの、不運にもリングに弾かれてしまった。
この場面が「優勝を最も象徴している」と語るブランソン。一見すると、親しいチームメイトをからかうような答えにも聞こえる。しかし、ブランソンには明確な理由があった。
「普段ならそういうことでジョークを言うけど、本気なんだ。第4戦で彼はレイアップを外した。その後、OG・アヌノビーがウェンビー(ビクター・ウェンバンヤマ)にファウルをして、ジョシュは床に倒れて両手で顔を覆ってうなだれた。そこに、僕とKAT(カール・アンソニー・タウンズ)、ホセ・アルバラードが駆け寄って、『立て、大丈夫だ』と声をかけたんだ」
ブランソンは、ミスをした直後にチームが支え合った場面が、今シーズンのニックスを体現していると説明した。
「僕はあのプレーこそ、このチームを本当に象徴していると思う。ミスにとらわれず前を向けば、その次のシュートを決めたり、オフェンスリバウンドを取ったりできる。逆に自分を疑ってしまったとき、チームメイトが『大丈夫だ』と励ましてくれる。そのことが、次のプレーを成功させる自信につながるんだ」
今ファイナルでのニックスは、二桁ビハインドを背負った試合でも、勝敗を左右しかねないミスを犯した直後でも冷静さを失わなかった。
優勝を決定づけたシュートやビッグプレーは数多くあったが、ブランソンの記憶に最も残っているのは、落ち込む仲間を全員で励ました瞬間だった。「立て、大丈夫だ」の一言に象徴される結束力こそが、53年ぶりの歓喜をニューヨークにもたらしたのだろう。
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