2024.08.18

アイザイア トーマスが“PG版のGOAT”を語る「マジックだ。誰も比較できない」

75周年記念チームに名を連ねたトーマス[写真]=Getty Images
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■「もう好みの問題だね。でもNo.1になると、やはりマジックになる」

 8月16日(現地時間15日)。NBAレジェンド、アイザイア トーマスのインタビューが『mLIVE』へ公開された。

 トーマスは1980年代序盤から1990年代中盤までデトロイト・ピストンズでプレーしたポイントガード(PG)。1989、1990年の2連覇へ導いたリーダーで、得点源の一角としても活躍してきた。

 レギュラーシーズン通算979試合の出場でキャリア平均36.3分19.2得点3.6リバウンド9.3アシスト1.9スティールを誇る男は、12度のオールスター、5度のオールNBAチーム入りを飾ったほか、1990年にファイナルMVPを受賞し、2000年にバスケットボール殿堂、2021年には75周年記念チームにも名を連ねている。

 トーマスはレギュラーシーズン通算 9061アシストでNBA歴代10位、平均アシスト数でも同6位にランクインしていて、プレーオフ通算987アシストでも同15位の好位置におり、1980年代を代表するPGであり歴代有数のPGの1人でもある。

 リーグではこれまでにアービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)やジョン・ストックトン(元ユタ・ジャズ)、ジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか)、オスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)、ゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックスほか)といった名PGたちがプレーしてきた。

 現役でもステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、クリス・ポール(サンアントニオ・スパーズ)、ラッセル・ウェストブルック(デンバー・ナゲッツ)といった実力者たちがいるのだが、史上最高の選手を意味する“GOAT”のPG版について聞かれたトーマスは、現役時代の好敵手をピックしていた。

トーマスがGOATに挙げたマジック[写真]=Getty Images

「No.1が誰なのかは分かっている。マジック・ジョンソンだ。彼みたいな選手は見たことがなかった。それに彼がやってきたことの数々について話せば、誰も彼と比較することなんてできない。今では何人か似ている部分がある選手がいるけど、マジックのような選手は皆無だし、議論にもならないでしょ?」

 マジックは206センチの超大型PGとしてレイカーズを5度の優勝へ導いたほか、アシスト王に4度輝き、レギュラーシーズン通算1万141アシストでNBA歴代7位にいる。

 しかもキャリア平均アシストではレギュラーシーズン(11.2本)、プレーオフ(12.3本)でいずれもNBA歴代トップを誇っており、キャリア平均19.5得点を残したオフェンス力に加え、抜群のリーダーシップも発揮してきた。

 そうしたなか、トーマスは自身とカリーがチームの主軸としてチャンピオンシップを獲得してきたことも挙げていた。

「今では私やカリーのように(チャンピオンシップを)勝ち取った選手たちもいる。私たちはいずれも勝ってきたのだから、その会話に加わるのはいいこと。だから、皆さんはどちらが最高なのか選ぶことができる。あとはもう好みの問題だね。私はその会話に小柄な男として入れることがハッピーなんだ。その中に入れるだけでうれしいね。でもNo.1になると、やはりマジック・ジョンソンになるんだ」

カリーはPGとして独自のスタイルでトップクラスへと上りつめた[写真]=Getty Images

 ピストンズで2度の優勝を手にしてきたトーマスに対し、カリーはウォリアーズで4度もリーグ制覇してきた。パリオリンピックの準決勝と決勝では超絶パフォーマンスを披露し、アメリカの大会5連覇を大きく後押ししただけに、今後マジックと入れ替わる可能性がゼロではない。

 ただ、ウォリアーズはカリーのシュート力を最大限に生かすべく、ドレイモンド・グリーンがプレーメーカー役もこなしているため、カリーはどちらかと言うとシューター、スコアラータイプで、新たなスタイルを確立したとも言えるだろう。

 206センチの超大型PGのマジック、史上最高の3ポイントシューターとして知られるカリーは、いずれも彼ら独自のスタイルを築き上げてきた。従来のPGタイプのトーマスをはじめ、PGの中にはいろいろなタイプの選手がいるのだが、現時点で“PG版GOAT”と限定するならば、マジックとカリーがその筆頭ではないだろうか。

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