
2025.06.23
直近のマーケットでは、ダラス・マーベリックスがフランチャイズの未来とされたルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)をトレードしたことで、市場に衝撃を与えたが、今夏のオフシーズンにもビッグネームの移動が予想されている。
その渦中にいるのが、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)である。サンズは2024ー25シーズンを11位でフィニッシュ。オールスター級のプレーヤーを複数人携える球団だけに、不本意な結果に終わったことは否めない。
今シーズンの出来を踏まえて、サンズのフロントはデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)を軸に据え、ロスターの再構築に踏み切る見込みだ。この計画において、サンズとデュラントは双方合意の上で、トレード先を探ることが報じられている。
『The Athletics』のケリー・アイコ記者によれば、サンズ陣営はすでにデュラントトレードに向けてアプローチを開始しているという。気になるのは肝心のコンタクト先だが、ブライアン・グレゴリーGM率いるフロントは、ウェスタン・カンファレンスを2位でフィニッシュしたヒューストン・ロケッツに問い合わせをしているようだ。
ロケッツはシーズン終了後以降、サンズから何度も打診を受けている模様。サンズは、デュラントのトレードと、ロケッツが所有している2025年のドラフト10位指名権(元々はサンズが所有)を取り戻すために積極的なアクションを見せており、サンズ側はデュラントに対する要求額を徐々に引き下げているという。
KD獲得を決断できるチームは出てくるのだろうか [写真]=Getty Images
イメ・ウドカHCとラファエル・ストーンGMは、若手、ベテラン、経験豊富なスタッフが融合するロケッツの未来をポジティブに捉えている。イコ記者いわく、リーダー格のフレッド・バンブリートは来シーズンもチームに残留する見込みで、6月末で完全FAになるスティーブン・アダムスの復帰も優先事項として位置付けられている。
デュラントを迎え入れるのであれば、ロケッツには大胆な決断が求められるが、一定の条件を満たせば陣営は興味を持つとされている。ただし、36歳で負傷歴のあるスターを獲得するために、若手中心のロスターを大幅に解体することには慎重だ。アイコ記者も「チームはスター獲得には前向きですが、若いコアメンバーを必要以上に手放したくないと考えています」とした。
しかし、『Arizona Sports』のケラン・オルソン記者は、ロケッツにとってもサンズは格好のトレードパートナーだと指摘する。その理由として、アイコ記者が言及した“ヤングコア”の中にいる将来性が不透明なスター候補の名前を挙げた。
「ヒューストンについて、本来議論すべき核心は、ロケッツがデュラントに興味を示しているかどうかではなく、ロケッツがこの夏にいかにロスター再編を円滑に進めるかです。そして、サンズがヒューストンにとって、最適なトレード相手であるということです。なぜかと言えば、ロケッツは現在、その価値が評価しづらい若手選手のジェイレン・グリーンとジャバリ・スミスJr.の2人を抱えており、彼らをパッケージの中心に据えれば、リーグのトップ10レベルの選手を見返りとして得ることが可能だからです」
「『Spotrac』のデータによると、グリーンとアルペレン・シェングンの新契約が来シーズンから適用されることで、サラリー総額は約5000万ドル(約72億円)増加し、ロケッツは現状の12人の契約だけでもすでにラグジュアリータックスのラインを超えてしまいます。バンブリートにはオプションがあり、より安価な再契約に切り替える余地はあるものの、その他のドラフト指名した若手選手の新契約も今後控えているのです。スミスJr.とタリ・イーソンの契約更新は、2026ー27シーズンから。そして、最大の契約更新となるアメン・トンプソンは、2027ー28シーズンに予定されています」
ロケッツのロスターを改めて眺めてみると、オルソン記者の見解は理にかなっているように思える。シェングンとトンプソンはロケッツの未来であることをコート上で示している一方、グリーンは爆発力こそあるもののムラが目立ち、スミスJr.は依然として成長曲線が上向かず、シーズン後半はベンチスタートに降格となっていた。また、リード・シェパードやキャム・ウィットモア(いずれもヒューストン・ロケッツ)など、その他にも楽しみな若手は多く、この夏にまだ長いキャリアが待ち受けている有望株をアセットに差し出す可能性は十分に検討できる。
KD獲得のハードルは決して低くはない [写真]=Getty Images
スコアラーの最高傑作を獲得できる可能性があるのであれば、チームの多くは条件面の問い合わせをしても不思議ではない。しかし、『Hoops Wire』は、意外な球団がデュラント獲得に関心を示していることを示唆した。
同メディアのサム・アミコ記者は、アトランタ・ホークスがKD獲得を検討していると報じた。
「あるリーグ関係者は『Hoops Wire』に対して、『ホークスがケビン・デュラント争奪戦に参戦しても驚くな』と言いました。バスケットボール部門のプレジデントがまだ決まっていないものの、球団オーナーはすでに内部でデュラントについて問い合わせを行ったと情報筋は述べています」
ホークスもまた、若手を中心としたロスター構成が印象的な球団だ。今シーズン、70試合以上でスターターを務めたトレイ・ヤング、ダイソン・ダニエルズ、ザカリー・リザシェイのキャリア経過年数は、3選手合計でわずか10シーズン。球団で最もキャリアの長い選手でさえ、11年目を終えた31歳のクリント・カペラだ。
ホークスのロスターは、ヤングが平均24.2得点を記録しチームリーダーとなっているが、ヤングを除く12選手が平均8.5得点以上をマークするバランスの良さが魅力。しかし、裏を返せば試合を決定付けるような絶対的なスコアラーは不在となっており、デュラントの加入はそうした懸念の払拭はもちろんのこと、経験、リーダーシップ、圧倒的な引力によるスペースをはじめ、多くのメリットをもたらす。ヤングは今シーズン、平均11.6本というリーグトップのアシストをマークしており、KDがコートにいれば、ゲームメイクにも一層幅が出ることが予想される。
NBAファイナルが始まる中、KD移籍への注目は高い [写真]=Getty Images
一方、サンズはデュラントという大きなカードを手放すからには、それなりの見返りを期待しているはずだ。
『Action Network』のマット・ムーア記者が報じた情報によれば、サンズはデュラントのトレードにおける他球団との交渉において、センターを最重要と位置付けているという。
サンズは、ディアンドレ・エイトン(ポートランド・トレイルブレイザーズ)を手放して以来、長らくビッグマン不在に悩まされており、フロントにとってセンターポジションの課題解決は最大の関心事となっている。そして、今夏はデュラントのトレードを利用して、この問題の解決に踏み切る予定だ。
トレードオッズ上位には、ミネソタ・ティンバーウルブスやダラス・マーベリックス、サンアントニオ・スパーズなども名を連ねている。果たして、スリム・リーパーの異名を持つ恐怖のスコアラーは来シーズン、どの球団のジャージに袖を通しているのだろうか。
文=Meiji
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