2026.07.28
8月19日、ナショナルトレーニングセンターにおいて、バスケットボール男子日本代表のメディアデーが開催され、渡邊雄太が囲み取材に応じた。渡邊は、コンディション不良のため欠場した8月15日、16日の韓国代表との強化試合2連戦を振り返るとともに、自身の現在の状態や、今月末に行われる「FIBAバスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選 Window4」に向けた意気込みを語った。
15日と16日に有明アリーナで行われた韓国との強化試合で、日本は連勝を飾った。コート外からチームメートたちの戦いぶりを見つめていた渡邊は、「土曜日に関しては、やはりあの二人が加わったことで攻撃力がすごく増したなと思います」と、八村塁と河村勇輝がもたらしたインパクトを絶賛。さらに「2日目はケガ人も多かったので違う形でもあったとは思うんですけど、それが本当にお見事にはまったなという感じだったので。そういうオプションが増えるのはより良いですし、色々な武器を持って引き出しを多くしながらやっていけたらと思ってます」と続け、チームが多様な戦い方を体現できていることに好感を示した。

韓国との2試合はベンチから戦況を見守った [写真]=伊藤大允
また、八村の合流に伴うポジションの組み合わせについても自身の見解を明かした。渡邊の3番起用や馬場雄大の2番起用といった組み合わせについて問われると、「どうですかね。その辺は上手く桶谷(大ヘッドコーチ)さんが組み合わせを考えながらやってくれるとは思うので」としつつ、ポジションチェンジへの柔軟性を語った。
「僕が3番で出る時間は当然増えるんじゃないかなとは思いますが、結構ファイブアウトの形も多いので、別に誰が何番で出ていても、そんなに大きな変化はないかなと思っています」
全員がアウトサイドに広がってスペースを作り出す「ファイブアウト」のスタイルが浸透しているからこそ、誰がコートに立っても高水準なバスケットを展開できると、チームのシステム的な完成度に信頼を寄せている。加えて、身長206センチの渡邊が3番にポジションアップすることでチームのサイズアップにつながり、ワールドカップやオリンピックで欧米のチームと対戦するときには少しでもフィジカル面での不利をカバーすることにもなる。
また、アメリカでの挑戦を続ける八村と河村が合流したチームの雰囲気は、渡邊の目にも非常に良く映っているようだ。
「塁も河村もアメリカで色々と経験してきて、リーダーシップも発揮しながらやってくれているので、今チームの雰囲気はすごくいいなと思ってます」
さらに、八村について「塁は今までどおりという感じですかね。良い意味で塁は、僕からしたら“かわいい弟”みたいな感じでやってくれています」と笑顔を見せる。一方で、河村に対しては「より責任感が増した言動が増えたかなという感じです」と変化を口にし、若き司令塔の精神的な成長を頼もしそうに語った。
自身のケガの状態と代表チーム合流の目処について、渡邊は次のように現状を報告した。
「今は状況がすごく良くなってきています。さっき『1試合でも多くやりたい』と言いつつも、焦る状態でもないのかなと思っています。今回、特に塁も河村もいてくれますし、BリーグのメンバーもWindowをここまでずっと経験してきて日本の力は上がってきていると思うので。状態がそこまで良くないのに無理して出ることはおそらくないと思いますが、確実に良くはなってきているので、Window 4は今のところ出るつもりでやっています」
日本は今月末、ワールドカップ出場権獲得に向けた重要な公式戦2試合(Window4)に臨む。8月28日にアウェーでサウジアラビア代表と対戦し、続く31日にはホームでカタール代表を迎え撃つ。
日本にとって目下最大の目標である2028年のロスオリンピック出場、さらにはその大舞台での勝利。それを実現するには、来年に開催されるワールドカップでアジア1位を勝ち取ることが最良の道筋といえるだろう。

Window4では元気な姿を見せてほしい [写真]=伊藤大允
「タイミング的にも、この夏はしっかりそろってやれればなと思っていました。本番ぶっつけになるよりは、1回でも多く試合はできた方がいいと思ったので、本当によく帰ってきてくれたなという感じです。だからこそ、僕が早く合流できるように頑張ります」
Window4での完全復帰を視野に入れ、渡邊の目は静かに燃えているようだった。
文=入江美紀雄(バスケットボールキング編集部)
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